イタリア料理の美味しさは既にご存知ですよね。そんなイタリア料理を現地でより美味しく楽しむコツは、何より地元の料理を食べるということです。イタリアが統一されたのは今からたった150年前。それまでいくつもの小国が各地を支配していたので、地域によって食生活が随分異なります。
そこで今回は、イタリア在住の筆者が、現地で絶対食べてほしいおすすめイタリア料理をご紹介します。
現地で絶対食べたいおすすめイタリア料理10選!
日本でもお馴染みの米料理リゾット。中でも有名なのがサフランを使用したミラノの「リゾット アッラ ミラネーゼ」です。
イタリアでの米栽培はそのほとんどが北イタリアで、米料理も長らく北イタリアだけのものでした。最近はイタリア各地のレストランでも見られますが、やはり本物のリゾットを食べられるのはミラノがあるロンバルディア州などの地域です。本物のリゾットの味は格別ですよ!
2. タルトゥーフォ ビアンコ(Tartufo bianco) 白トリュフ
世界三大珍味の一つと言われるトリュフ。イタリアは、中でも高価な白トリュフの産地として有名です。高価な理由は、人口栽培ができず、保存も効かず、10月〜12月頃の短い期間だけしか採れず、訓練した犬しか探せず、そして独特の香りが人々を魅了するからです。
イタリアではピエモンテ州のアルバという町が有名で、毎年秋に行われるトリュフ祭には世界中から観光客が訪れます。ぜひ、イタリアで一度はトリュフの香りを楽しんでみてくださいね。
3. カッポン マーグロ(Cappon magro)
フランスとの国境、細長く地中海に面したリグーリア州。ここに古くは漁師料理として生まれ、のちに豪華なパーティー料理となった郷土料理があります。それがカッポン マーグロです。
何種類もの魚介類や野菜を積み重ね、パセリのソースで飾ったこの料理はあまりにも手間がかかるので、特別な日以外はなかなかお目にかかれません。たまに、簡易アレンジして提供しているレストランがあるので、メニューに見つけたら絶対にトライしてみてください。
4. モエケ フリッテ(Moeche fritte)
水の都ヴェネツィアで有名なのがモエケ フリッテという料理です。モエケとは、ヴェネツィア周辺に生息している蟹の一種で、春と秋の短い期間に脱皮します。この脱皮直後の、まだ非常に柔らかい状態の蟹を溶き卵などの衣をつけて揚げた料理がモエケ フリッテです。蟹好きの私たち日本人にとってはたまらない美味しさです!
5. トルテッリーニ イン ブロード(Tortellini in brodo)
生パスタの発祥はエミリア ロマーニャ州です。「美食の街」と呼ばれるボローニャがその代表。この地方を訪れたらぜひ生パスタを試してくださいね。
幅広の麺タリアテッレや、ラザーニァが有名ですが、中でも特におすすめしたいのが、トルテッリーニ イン ブロード。肉詰めされた小さな生パスタを、肉と野菜からとった透明のスープに浮かべたこの料理は、スープ料理の少ないイタリアで、旅行中の疲れた胃にも優しいおすすめ料理です。
6. ランプレドット(Lampredotto)
(R☼Wεnα)
フィレンツェを代表するB級グルメ「ランプレドット」は、牛の第4の胃(ギアラ)を野菜と一緒にじっくり煮込んだフィレンツェ人のソウルフードです。これをパンに挟んで、イタリアンパセリのソースをかけていただくのが「パニーノ アル ランプレドット」。フィレンツェの街中にはランプレドットの屋台が出ていて、一つ3ユーロ前後で楽しめます。
7. カルチョーフィ アッラ ジュディア(Carciofi alla giudia)
11月〜3月頃にかけて出回る季節野菜アーティチョーク。イタリア人の大好きな野菜です。このアーティチョークを丸ごと素揚げしたのが「カルチョーフィ アッラ ジュディア」(アーティチョークのユダヤ風)です。
この料理が生まれたのは、ローマのテヴェレ川左岸、ティベリーナ島前にあるユダヤ人街。16世紀のレシピ本にすでに記述があるという歴史の古い料理で、現在もこの地区のレストランではこの料理を楽しむことができます。アーティチョークの美味しさは期待を裏切りませんよ!
8. ピッツァ(Pizza)
イタリアならどこでピッツァを食べても美味しいだろうと思っている人はいませんか?残念ながら場所を間違えると、日本で食べる方が美味しい!なんてことになってしまうのがピッツァです。
ピッツァといえば間違いなくナポリです。2017年には「ナポリのピッツァ職人の技」がユネスコ世界無形文化遺産に登録が決まりました。当然このナポリのピッツァが一番美味しいのですが、観光でナポリを訪れる人は少数派。
ではどこで食べたら美味しいかと言うと、おすすめはローマです。ローマには美味しい切り売りピッツァの店がたくさんあり、ピッツァを量り売りしています。美味しい店は、昼時になると地元人で混み合うので、そんな店を見たらぜひ一緒に入って試してみてくださいね。
9. ブラータ(Burrata)
モッツァレラチーズは日本でもよく知られていますが、ブラータチーズを知る人はなかなかのイタリア通です。見た目は同じく真っ白で球状のチーズですが、ナイフを入れると、中身がとろけ出てくるのがブラータ。濃厚でそれでいてさっぱり。絶品です!
産地は世界遺産アルベロベッロなどがあるプーリア州。賞味期限がとても短く日本への輸入も数少ないので、ぜひ現地で作りたてのブラータを楽しんでください。
10. サルデ ア ベッカフィーコ(Sarde a beccafico)
新鮮な魚介類にトマトやナスをふんだんに使ったシチリア料理は、私たち日本人がイメージするイタリア料理に一番近いかもしれません。温暖なシチリアならではのレモンやオレンジ、松の実や干しぶどうなどを使った料理も多いです。
「サルデ ア ベッカフィーコ」は、シチリア独特の香草パン粉をイワシにまぶして焼き上げた料理。香りといい、食感といいおすすめの一品です。
まとめ
いかがでしたか?
イタリアは地方によって本当に料理が異なります。旅行前に滞在地方の郷土料理を調べておくと、より美味しい旅行ができます。あなたも現地の新鮮な食材で作られたおいしいイタリア料理を思う存分楽しんでくださいね。
現地で絶対食べたいおすすめイタリア料理10選!
1. リゾット(Risotto)
2. タルトゥーフォ ビアンコ(Tartufo bianco) 白トリュフ
3. カッポン マーグロ(Cappon magro)
4. モエケ フリッテ(Moeche fritte)
5. トルテッリーニ イン ブロード(Tortellini in brodo)
6. ランプレドット(Lampredotto)
7. カルチョーフィ アッラ ジュディア(Carciofi alla giudia)
8. ピッツァ(Pizza)
9. ブラータ(Burrata)
10. サルデ ア ベッカフィーコ(Sarde a beccafico)