水道から透明な水が出て、水をそのまま飲むことは、日本人にとって当たり前のことですが、世界ではかなり珍しいことなんです。今日、水道水が飲める国はおよそ15ヶ国と言われ、その中の一つがドイツなんです。ドイツの水は硬水で水道水も硬水です。硬水は飲みづらいですが、ドイツ人が大好きな炭酸水にすることで飲みやすくなっています。
そこで今回は、ドイツ人と水の関係、そしておすすめの水のブランドについても解説しています。ドイツ旅行へ行かれる前に読んでいただければ、よりドイツを深く知れるきっかけになると思うので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
ドイツの水は飲める?在住者に聞く現地の水事情!
1. ドイツの水道水は飲める!
水道水が飲める国は世界でも数少ないですが、ドイツの水道水は日本と同様に飲むことができます!水道の水は硬水ですが、ドイツ全土で飲むことができます。
ドイツには水道水の品質に関する決まりがあり、その一定基準を各水道局がクリアしなければならず、それはミネラルウォーターの審査基準よりも厳しいと言われています。そのため、ドイツでは水道水が最高水準の飲料水なんです。
また、ドイツでは水道水を塩素によって殺菌するということを行っていません。塩素を使う場合は、例外的に雑菌が繁殖してしまったケースなどに限られています。水源地域が汚染されないように保護し、不必要な消毒や薬剤を使用しないようにしています。塩素は味も悪く、健康にも良くないので、上記の点からしてもドイツの水道水はかなり高水準と言えます。
2. ドイツの水は硬水
そもそも水の硬度とは、水の中に溶けているミネラル、主にカルシウムとマグネシウムのイオン量によって決まります。石灰岩などのミネラルを多く含む地層を、水が長い時間をかけて通過したものほど、硬度の高い水になります。
ドイツでは地域によって硬度の程度が異なりますが、WHOの基準を基にしてみると、ドイツの水は世界的にもかなりの硬度です。逆に日本はクセのない軟水です。日本はミネラルの少ない地層が多く、川の流れも急なため、基本的にはミネラルの少ない軟水になります。
3. ドイツ人が普段飲む水は「炭酸水」
私たち日本人が普段飲む水は、炭酸なしの普通の水ですよね。しかし、ドイツ人が普段飲む水は基本的に「炭酸水」です。
硬水は軟水よりも飲みづらいため、炭酸を加えることでより飲みやすくしていると言う点が挙げられます。もちろん炭酸なしの普通の水を飲む人もいますが、大半は家庭でもレストランなどでも炭酸水なんですよ。
なお、レストランでは特に注意が必要で、水を注文したら基本的に炭酸水が出てくるので、炭酸なしの水が欲しい場合は注文の際にきちんと言うことが大切です。
なお、レストランで役立つドイツ語を以下の記事で特集していますので、ぜひこちらもチェックしてみてください。
4. レストランの水は「有料」なので注意しよう
ドイツのレストランの水は有料です。日本のように無料で出てくるなんてことは、まずありません。なので、普通レストランに入ったら飲み物は必ず頼みます。水道水でいいから水が欲しいと言うと希にくれることもありますが、不審がられるのでやめた方が無難ですよ。
なお、ドイツ語で「いただきます」「ごちそうさま」のフレーズを以下にまとめています。レストランでおいしい食事に出会ったらぜひ店員さんに伝えてみてください。
5. ドイツ語で炭酸水は「Kohlensäure(コーレンゾイレ)」
ドイツ語で水は「Wasser (ヴァッサー)」、ミネラルウォーターは「Mineralwasser (ミネラルヴァッサー)」と言います。炭酸入りの水には「mit Kohlensäure(ミット コーレンゾイレ)」や「Sprudel(シュプルーデル)」などと書いてあります。
また、「Medium (メディウム)」と書いてあるのは微炭酸になります。 炭酸が入っていないミネラルウォーターは「ohne Kohlensäure (オーネ コーレンゾイレ)」や「Still (シュティル)」と書いてあります。
ドイツは実にたくさんの種類があるので、お水を買う際は注意して下さいね。
6. 地域によって水の硬度が違う
基本的にドイツ全土の水道水が硬水です。しかし、よく調べてみると地域によって硬度の度合いが違っています。
例えば、ドレスデンやライプツィヒのあるザクセン州や、エアフルトなどのトゥーリンゲン州ではかなりの硬水で、バイエルン地方はその少し弱いくらいの硬水、ノルトライン=ヴェストファーレン州は低度の硬水です。
7. ドイツ人は飲み水を買う人が多い
ドイツの水道水は、飲み水として衛生的かつ安全に飲めるのですが、多くの家庭ではペットボトルなどの容器に入った炭酸水や炭酸なしの水を飲みます。
ドイツのスーパーでは、水売り場のほとんどが炭酸入りの水です。ドイツ人が水道水ではなく、スーパーなどで水を買うのにはいくつか理由があります。かつてヨーロッパでは、コレラなど伝染病の感染源が河川であったことから、水道水に対する不安があったという点が挙げられます。
また、昔から温泉の水を飲むという習慣があり、天然の炭酸水を飲むことが健康に良いとされてきたという点からも、炭酸を好む傾向が伺えます。その後、水道水よりも安全で健康的な飲料水として、ペットボトルに入った炭酸水や水が広まっていったと言われています。
8. おすすめの水ブランド3選
まずおすすめしたいのが、世界的に有名な「ゲロルシュタイナー (Gerolsteiner)」は、ドイツでも定番の水です。ドイツのアイフェルの山々が生んだ天然の炭酸水であることが特徴です。もちろん、炭酸なしの水もあります。日本でもポッカサッポロが販売しているので、飲んだことのある方も多いはず。ドイツで水を買う際に迷ったら、とりあえずこれで決まりですね!
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次におすすめしたいのは「Saskia (サスキア)」です。これはライン川沿の街「Wörth am Rhein (ヴェルト アム ライン)」で採れた水で、特にライン川地域のスーパーなどで買うことが出来ます。雄大なライン川で採れた水は美味しく、価格も手ごろなのでおすすめです。
最後に、炭酸が苦手な方におすすめしたいのは「Vio (ビオ)」の炭酸なしタイプ(Still)です。口当たりが優しく、飲みやすいです。これもドイツでは人気のブランドです。
まとめ
いかがでしたか?
ドイツの水道水や水事情について、詳しく知ってもらえたかと思います。炭酸水を意味するKohlensäureや、炭酸なしのStillは、スーパーやレストランでよく見かける単語です。現地で水を買う際に役に立つと思うので、この機会にぜひ覚えてみてくださいね。
なお、ショッピングの時に使えるドイツ語フレーズを以下にまとめていますので、こちらもぜひ読んでみてください。
ドイツの水は飲める?在住者に聞く現地の水事情!
1. ドイツの水道水は飲める!
2. ドイツの水は硬水
3. ドイツ人が普段飲む水は「炭酸水」
4. レストランの水は「有料」なので注意しよう
5. ドイツ語で炭酸水は「Kohlensäure(コーレンゾイレ)」
6. 地域によって水の硬度が違う
7. ドイツ人は飲み水を買う人が多い
8. おすすめの水ブランド3選