韓国語を勉強している方の中には、いつか韓国に住みたい!留学したい!と思っている方もいらっしゃると思います。とはいえ、近いと言ってもやはり海外。日本と文化も違うし日本の常識が韓国では非常識にあたる事もあります。韓国に住むときのルールは?家賃や税金はどんな仕組みなの?そんな疑問もたくさん出てきますよね。
そこで今回は、韓国在住の筆者が、日本人が韓国で生活する為に絶対知っておきたい15の掟をご紹介します。ここで紹介する情報をしっかり理解して、現地で文化の違いに戸惑わないよう準備しましょう!それではご覧ください。
日本人が韓国で生活する為に絶対知っておきたい15の掟!
1. 韓国は年功序列社会
韓国は儒教の国と言われ、年功序列社会です。常に年上を尊敬し、年長者を師とし生活しています。特に、言葉使いについては親にも敬語を使います。日本人の若い年齢層は敬語をうまく使えない人が多いと言われるのに対し、若い韓国人はほぼ完璧に敬語を使いこなします。この辺からも社会的背景が見受けられますね。
また、社会的背景を知る上で、ニュースでもよく取り上げられている、韓国と日本ならではの「微妙な国際関係」が存在します。まずは基礎知識として、以下の特集を通して韓国の歴史や政治的な背景もある程度理解しておくことをおすすめします。
2. 日本に無い食事のマナー!
食事の際のマナーの一つとして、日本ではご飯は器を持って食べますが、韓国ではご飯の器(ステンレス製)は置いたまま、スプーンでご飯を食べます。
また、お酒を飲むときは、目上の人にグラスの底を杯の底を見せない、というマナーもあります。(ドラマの中でもお酒を飲む時に横を向いて飲むシーンがありますよね)
なお、レストランへ行って食事する際は、メニューが韓国語だったり英語が通じない場所もまだ多いです。マナーの勉強も大切ですが、言語の勉強もしておくことをおすすめします。
また、韓国で外食するときに役立つフレーズを以下にまとめておきましたので、現地へ行く前に一読しておいてください。
3. 学歴社会
韓国は学歴にこだわるお国柄で、大学に進学しなかった人は人生の落第者として扱われます。特に就職は不利になり、高卒男性は結婚することも難しくなります。そのため、韓国の親は非常に教育熱心で、子供のために体を張って受験勉強をサポートします。韓国のセンター試験のニュースは日本でもよく取り上げられますよね。国を挙げての一大イベントなのです。
また、忘れては行けない「徴兵令制度」。これは以下で詳しく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
4. 言ってはいけない言葉を押さえよう!
韓国と日本で一番大きな壁は領土についてではないでしょうか。日本の「竹島」を韓国では『독도(トクト)』“独島”と言います。「竹島」という単語を出すだけで、『독도는 우리땅(トクトヌン ウリタン)』「独島は我が領土」といって、終わらない言い合いが続く事でしょう。韓国で生活をうまくやっていくには、領土問題に触れる言葉は使わないようにしましょう。
また、うっかり汚い言葉、いわゆるスラングを使わないよう以下の記事で事前に把握しておきましょう。
5. 韓国人にとっての「ワカメスープ」
韓国ではお祝い事には必ずワカメスープを作って食べる習慣があります。特に誕生日祝い・出産祝いには必ず食べ、産後のお母さんは栄養を補う意味で食べます。誕生日の時は友人から「ワカメスープは食べた?」と聞かれることがあります。何かお祝いをするときの食事には「ワカメスープ」は欠かせません。
6. ビザについて
長期滞在するにはビザが必要不可欠です。ご自身の目的に合わせたビザを取得して滞在しましょう。
【留学】
・D-4(一般研修)→長期留学(91日以上):最長2年
・C-3(短期総合)→短期留学(90日以内):最長90日
・D-2(留学)→専門大学・大学・大学院留学:最長2年
【就業】
・H-1(観光就労)→ワーキングホリデー:最長1年
・D-7(駐在)→駐在:最長2年
・D-8(企業投資)→駐在:最長5年
・E-5(専門職業)→現地企業で就業:最長5年
・E-7(特定活動)→現地企業で就業:最長3年
・E-2(会話指導)→語学学校教師:最長2年
・F-6(結婚移民)→結婚して韓国に住む:最長3年
※日本国籍の場合はビザがなくても90日間の滞在が可能です。
また、留学については以下の記事に詳しく調査していますので、事前に読んでおくとよいでしょう。
7. 住む場所の選び方
住むと決めたら先ずは住まい探しが重要ですよね。韓国では予算や目的に合わせた住まいの選択肢がいくつかありますのでご紹介します!
■コシウォン
一人一部屋が基本です。シャワー・トイレが個室に設置されているところも多くあります。食事は提供されませんが、ご飯、ラーメン、キムチなどが常備用意されているところが多いです。20万ウォン~55万ウォン程度。場所・施設によって値段は様々です。部屋に窓がなかったり、共有スペースが汚かったりと環境がよくない場合もあります。
■ハスク(下宿)
朝、夕の食事が提供され、基本的には1人1部屋です。トイレ、シャワーは共同ですが各部屋ごとに、シャワー・トイレが完備されているタイプもあります。各部屋にベッド・机・冷蔵庫・オンドル(暖房)などの最低限の設備は付いています。基本的に最低6ヶ月程度での契約になります。
■ワンルーム
韓国の一般的な一人暮らし用の住まいです。日本のワンルームマンションと似ています。広さは家賃、保証金により様々です。契約期間は基本的に 1年単位。
8. 家賃の仕組み
韓国の独特の不動産制度として、2つの種類があります。
A.『월세(ウォルセ)』・・・保証金+家賃
保証金を預け、毎月家賃を払います。契約期間満了後に保証金は全額返金されます。
B.『전세(チョンセ)』・・・保証金のみ、家賃なし
多額の保証金を預け、家賃を払わない方式です。家主さんは預かった保証金を預金し、利子から利益を得たりしています。契約期間満了後に保証金は全額返金されます。そのため、タダで住んでいるようなシステムです。
最近では利子が安くなった事もあり、『월세(ウォルセ)』が主になってきています。
また、実際に生活すると項目1でも述べた「反日感情」を垣間見ることになります。韓国在住者の実際の経験談を綴った以下の記事を一度読んでおくことで、心の準備をしておくとよいかもしれません。
9. 携帯電話
生活の必需品といえば携帯電話ですよね。
A. 月額制・・・韓国滞在ビザを持つ社会人・留学生向き
毎月の基本料金と通話料を翌月に後払い。様々な料金プランがあり、プランにより通話料も違ってきます
B. プリペイド式・・・留学生や旅行者向き
携帯電話会社との契約不要で購入が可能。チャージした金額分だけ通話が出来ます。毎月の基本料金を払う必要はないので、普段携帯電話をあまり利用しない人向き。
10. 交通手段
・地下鉄
『지하철(チハチョル)』と韓国では呼びます。韓国初心者でも日本と同じ感覚で乗ることができ、とても安く路線も多いためどこへ行くにも便利!
・バス
リピーター向け!料金も安くてソウルの隅から隅まで網羅する市内バス。バスに表示している番号で行き先が分かるので、慣れるととても便利です。
・タクシー
タクシーには種類があり、種類によって初乗りの値段も変わります。一般タクシーは3,000ウォン、模範タクシーは5,000ウォンですが、外国人だとボッタクリをする悪質なタクシーもありますので、要注意です。
韓国の交通事情については以下の記事で特集していますので、基本知識として理解しておいてください。
11. 電源・電圧
日本の電圧は100V、プラグの形状はAタイプと決まっていますが、韓国の電圧は220Vが主流です(1部ホテル等では100Vもあり)。また、プラグの形状も複数の種類があります。そのため、日本の家電製品を使用する場合は変換プラグや変圧器が必要となります。
なお、韓国のコンセントについては以下に詳しくまとめましたので、ぜひチェックしてみてください。
12. お風呂
韓国では浴槽のない家が多く、普段はシャワーのみで済ませる人が多いです。その代わりに『찜질방(チムジルバン)』と呼ばれる銭湯へ出かけ、湯船に浸かったり、サウナに入ったり、アカスリをしたりして長時間過ごすこともあります。
13. トイレ事情
韓国のトイレの多くは、トイレットペーパーをそのまま便器の中に流してはいけない所が多いのです。流してしまうと詰まってしまうという原因があるからなんです。トイレの中にゴミ箱のような物が設置されているので、使用したトイレットペーパーはそのまま捨てます。韓国でトイレに行った際は要注意です。
また、韓国語でトイレを聞く際に役立つフレーズを以下にまとめましたので、ぜひ一読ください。
14. インターネット
韓国はIT大国と言われ、街中のあちこちでwifiに繋ぐことが出来、大変便利です。ただし、パスワードを入力したり設定が必要な場合もあるので、パスワードの入力が必要な場合は、飲食店等であれば店員に確認してみましょう。どこでも繋ぎたい場合はwifiルーターのレンタルもあるので、利用してみるのもおすすめです。
WiFi事情については以下に詳しく書いていますので、渡航前にチェックしてみてください。
15. 記念日
韓国のカップルには記念日が多い!と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。「バレンタインデー」と「ホワイトデー」は世界的に有名ですが4月14日→「ブラックデー」恋人がいない男女が集まってジャージー麺を食べる日。
また、付き合って100日記念・200日記念…数えたらキりがないほどの記念日が存在します。是非覚えて記念日をお祝いしてはいかがでしょうか。
また、韓国の結婚式についても独特のマナーや風習があります。以下にまとめましたので合わせて読むとさらに韓国の恋愛事情を知ることができるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
近い国とはいえ、国が違えば常識や環境が違っていて面白いですよね。アジアの中でも韓国人は外見も似ていますし、韓国語の文法、語順も日本語と近いため、他の部分も似ていると思いがちですが、こうして見るとその違いがわると思います。たとえば、誰かが亡くなった時は日本と同じように葬式が執り行われますが、マナーが違います。(詳しくは以下の記事をチェック!
今回ご紹介した掟を参考にして、韓国での生活に向けてしっかり準備してください。
日本人が韓国で生活する為に絶対知っておきたい15の掟!
1. 韓国は年功序列社会
2. 日本に無い食事のマナー!
3. 学歴社会
4. 言ってはいけない言葉を押さえよう!
5. 韓国人にとっての「ワカメスープ」
6. ビザについて
7. 住む場所の選び方
8. 家賃の仕組み
9. 携帯電話
10. 交通手段
11. 電源・電圧
12. お風呂
13. トイレ事情
14. インターネット
15. 記念日