スペインの中でも特に人気の高い都市、バルセロナ。海外からの観光客数も年々増加傾向にあり、魅力の多い町として世界的に有名です。それと同じ様に、スリや置き引きなどの観光客を狙った犯行が多く発生しているのも現実です。あなたのバルセロナ滞在が安心したものになる様に、今回はバルセロナの危険エリア、気を付けたい行動、言動などをご紹介します。
バルセロナの治安を調査!気をつけるべき8つのポイント
1. ゴシック地区
バルセロナの旧市街です。カテドラルやレイアール広場、カタルーニャ州自治政府庁やバルセロナ市庁舎などの見所が一杯詰まった、石畳の美しい趣のあるエリアです。バルセロナ観光では見逃せないスポットだけに、いつも観光客で賑わっていますが、彼らを標的にしたスリや、置き引き、引ったくりなどの犯罪がよく発生する場所でもあります。夜は、特にレイアール広場周辺は要注意です。
2. ラバル地区
ランブラス通りを挟んで、ゴシック地区の反対側にあるのがラバル地区です。昔からあまり評判の良くないエリアです。近年は、その昔ながらの魅力を活かしたオシャレなお店やレストランが並び、パトロールの姿も見かける様になりましたが、それでも小道が多く、いつも注意が必要な地区です。
3. バルセロネータ・ビーチ
バルセロナにあるビーチです。パトロールをする警察の姿もよく見かけますが、置き引きの被害が後を絶ちません。地中海に面したビーチでゆっくりしたいですが、油断大敵。いつも荷物からは目を離さない様にしましょう。
4. 観光名所
大勢の観光客が集まる場所は、被害に会いやすい場所でもあります。サグラダ・ファミリアをはじめ、前述のゴシック地区、カタルーニャ広場、ランブラス通り、グラシア通り、美術館など、その周辺はスリが特に多く発生しています。写真撮影の時、或いは近くの露店で買い物をする際など、うっかり他のことに気をとられて、貴重品を盗まれない様に気を付けましょう。
5. 地下鉄
地下鉄は大変スリが多く、グループでの犯行が多いのも特徴です。特に、東欧系のスリグループは大変有名で、手口も大変巧妙です。通常グループで行動していて、囲まれたと思ったら、既に盗まれた物はグループ内で次から次へと手渡されていきます。常習犯も多く、セキュリティ、警察、私服警察が目を付けていますが、絶滅には遠いのが現状です。しかしこの残念なバルセロナの現実に対して、市民の対応に変化が現れてきました。例えば、ある外国人ツーリストがスリ被害に会った時、乗客約20名ほどがそのスリグループを取り囲み、警察に引き渡したというニュースもあります。
6. カンプ・ノウ (Camp Nou)
サッカーチーム、バルサのスタジアムです。この周辺の治安は特に悪くないのですが、気を付けたいのは、スタジアムで試合がある日です。バルサにもウルトラス(熱狂的なサポーターグループ)がありますので、対戦相手や試合の結果など、色々な原因で、時として過激な行動をとることがあります。スタジアム内の彼らの陣取るエリアは警察で仕切られているほどです。対戦相手チームのウルトラスと喧嘩になったり、暴力沙汰になることもありますので、気を付けたいです。また、バルセロナに限ったことではありませんが、国際試合などで海外からファンが押し寄せた場合、彼らがアルコールを大量に飲んで大騒ぎになる風景をよく見かけます。羽目をはずし過ぎる事が多々あるので、あまり関わり合いにならない方が良いでしょう。
7. カタルーニャ独立運動
バルセロナのあるカタルーニャ地方は、近年スペインからの独立を求める運動が大変盛んです。独立賛成と反対がほぼ半数に分かれるほど、カタルーニャの人々に亀裂が入り始めています。従って、このテーマに関しては大変敏感になっていると言えるでしょう。独立問題は、バルセロナをはじめとするカタルーニャ地方だけのものではなく、スペイン全土にとっても大変重要な問題です。賛成派、反対派、両者とも集会やデモなどがある場合、中には過激な言動や行動に出る人達もいるので、近くに寄らない方が安心です。
8. 荷物の持ち方
観光に出る前に、何を持って行くか考えてしまいますよね。貴重品の他に、地図やガイドブック。便利な携帯やタブレットなども是非荷物に入れたいものです。しかし、沢山持ち歩くだけ、心配も増えることになります。荷物は出来れば最小限にすることをお勧めします。また、カバンも出来れば高級品でない方が、スリや置き引きに狙われる可能性が少なくなります。荷物の持ち方も一工夫しましょう。例えば、荷物は基本的に前に持つ。前に持った荷物には手を添える。特に開閉口に手を添えると良いでしょう。ショルダーバッグの場合は、なるべくクロスボディの物にする。リュックサックの場合は、後ろに持つのではなく、前に荷物が来る様に持つなどの対策をとりましょう。そして絶対に盗まれたくないのがパスポート。観光中はコピーを持ち歩く様にしましょう。もし、オリジナルのパスポートを持参しなければならない場合は、予めコピーをとっておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
残念ながら、あの美しい芸術の町バルセロナは、世界的にスリで有名な街にもなってしまいました。ヨーロッパはおろか、アメリカの新聞にも特集が載るほどの凄さです。しかしながら、治安が悪いと言われると、決してそうではありません。もし前もって情報を手に入れ、それに対する対策を考えていたのなら、被害も少なくなるはずです。きっと、貴重品のことも忘れてしまうほど、バルセロナは魅惑に満ちた街なのかもしれませんね。
バルセロナの治安を調査!気をつけるべき8つのポイント
1. ゴシック地区
2. ラバル地区
3. バルセロネータ・ビーチ
4. 観光名所
5. 地下鉄
6. カンプ・ノウ (Camp Nou)
7. カタルーニャ独立運動
8. 荷物の持ち方