今や世界中からの移民が集まるオーストラリアですが、主にヨーロッパ系移民の影響からオーストラリア人によくある名前や苗字というのが存在します。また、日本のように赤ちゃんの名前のトレンドにはその時期の有名人の影響がはっきり出ているのも面白いところ。そこで今回は、現地在住の筆者が、オーストラリアでの名前の世界を7つのポイントにまとめてご紹介します。
オーストラリア人の名前について7つのポイントでまとめてみた!
1. オーストラリアの赤ちゃんの人気の名前ランキング
オーストラリアでも赤ちゃんの人気の名前ランキングは毎年発表されており、2017年版のトップ10は以下の通りです。
男の子
1. Oliver エルフの戦士
2. William 強靭な精神と守護
3. Jack 慈悲深い神
4. Noah 安静
5. James 後を次ぐ
6. Thomas 双子
7. Ethan 忍耐、持続
8. Lucas ルカニア出身
9. Jackson/Jaxon/Jaxson ジョンの息子/慈悲深い神
10. Lachlan 湖の多い土地女の子
1. Charlotte 自由な女性
2. Olivia Oliverの女性形/オリーブ
3. Mia 反抗的な女性
4. Ava 呼吸をする、生きる
5. Amelia 勤勉
6. Isla アイラ島出身
7. Sophia/Sofia 賢明な女性
8. Chloe 小さな緑色の芽/デメテル(ギリシャ神話の豊穣神)の別名
9. Grace 優雅
10. Emily 競争相手男の子の名前ではOliverが3年連続1位で、女の子の名前ではOliviaに代わり2015年からCharlotteが1位に。一般的に男の子は硬い響きの名前、対して女の子は最後がaで終わる可愛らしい響きの名前が好まれる傾向があります。
2. 人気がなくなってきた赤ちゃんの名前
男の子の名前では1960年代はDavidやPeter、70年代はMichaelやChristopher、90年代はJoshuaがトップ人気でしたが、最近その人気は下降線を辿っています。同様に女の子では80年代に人気だったAmyやJessicaは大幅にランクを下げ、20年前にトップ人気だったキリスト教に影響を受けた名前(Matthew, DanielやSarah, Rebeccaなど)は名付け由来のトレンドの変化で今や古い名前という印象のようです。
3. オーストラリアの名前の付け方
日本と同じくオーストラリアでも、名前を選ぶ時、有名人、芸能人やその子どもの名前、映画やドラマの人気キャラクター名などを参考にします。また女の子は結婚後に苗字が変わる場合がある為、どんな苗字とも相性のよい名前(EmilyやEmmaなど)を選ぶ人が多いも日本と似ていますね。
家庭で代々受け継ぐ名前がある時はファーストネームにし、親が選んだ名前をミドルネームにつけメインで使うというケースもよく聞きます。さらに移民の場合、母国語の名前と英語名を分けてつけ、家族が呼ぶ名前と友人が呼ぶ名前が違うことも普通です。
4. 名前のオリジナルスペリング化
バラエティに富んだ最近の日本の名前と違い、オーストラリアでは今も昔も同じような名前なのでかぶるのが当たり前。そこでスペリングでオリジナリティを出したいと考える親が増え、例えば男の子のランキング9位のJacksonをJaxonに、女の子ではZaraをZarraなどの他、音が同じyをieに置き換えたり、細かい工夫が見られます。
5. オーストラリアでよくある苗字
オーストラリアでよくある苗字のトップ10は以下の通りです。
1. Smith
2. Jones
3. Williams
4. Brown
5. Wilson
6. Taylor
7. Johnson
8. White
9. Martin
10. Anderson歴史的にイギリスからの移民が多くイギリスの苗字のトップ10ランキングとほぼ重なるのは当然でしょう。トップ10ではありませんが12位にNguyenというベトナム系の苗字がランクインしているのが移民社会オーストラリアならではですね。
Smith(鍛冶)、Taylor(仕立て屋)など職業を示すもの、Brown(茶色)、White(白)など髪や肌の色などからついた名前、父親の名前から取ったJones、Williams、Wilson、Johnson、Anderson、聖人や神の名前からとったMartinなど、それぞれの由来も興味深いですね。
6. ニックネームは本人の自由
お互いをニックネームで呼ぶオーストラリアでは最初に自己紹介する時に”Call me ○○.”と呼ばれたい名前を言い、大抵ファーストネームの省略形ですが、周りに同じ名前の人がいる時はミドルネームにしたり、逆に本名とは全然関係ない名前等、選び方はかなり適当です。また、パスポートや運転免許証など公的な身分証明書以外はニックネームで通用するので、正式な名前は本人と家族以外知らないなんて場合も多いようです。
7. ニックネームはなんでも”o”
英語圏のニックネームは普通、省略した短い名前の最後にieやyを付けますがオーストラリアではなぜか語尾に”o”を付けることが多く、例えばSteve(スティーブ)ならStevo(スティーボ)、Johnson(ジョンソン)をJono(ジョノ)と呼ぶことも。これは人の名前に限らず、例えばafternoon(午後)をarvoと略すオーストラリア独特の略式の影響かもしれませんね。
まとめ
いかがでしたか?
同じ英語圏でもイギリスやアメリカとは同じような人気の赤ちゃんの名前もあれば、ニックネームの変わった付け方やトレンドがあるのがオーストラリアの面白いところ。特に語尾に”o”を付けるスタイルはオーストラリア独特で、イギリス人やアメリカ人でも驚くとか。ここでご紹介したオーストラリア的名前のポイントをオージーとの会話のきっかけに使ってみてはいかがでしょうか?
オーストラリア人の名前について7つのポイントでまとめてみた!
1. オーストラリアの赤ちゃんの人気の名前ランキング
2. 人気がなくなってきた赤ちゃんの名前
3. オーストラリアの名前の付け方
4. 名前のオリジナルスペリング化
5. オーストラリアでよくある苗字
6. ニックネームは本人の自由
7. ニックネームはなんでも”o”