(kanegen)
中国の首都北京は、言わずと知れた世界的な大都市です。そんな北京でおすすめの人気カフェ・レストランを絞り込むのは至難の業です。歴史的な大都市なので昔からの老舗店や、現代北京を象徴する新しいお店が点在しています。そこで今回は、中国と長年お付き合いがある筆者独自の視点で、おすすめのカフェ・レストランを8つに絞ってご紹介します。
北京で絶対行きたいおすすめ人気カフェ・レストラン8選!
1. 北京と言えば北京ダック!この”全聚徳”は外せません
日本人が中華料理のメニューで思い浮かぶベスト10には必ず入っていると思われるお料理に北京ダックがあります。多くの皆さんが一度は食べたご経験があるのではないでしょうか。しかし、日本で食べる北京ダックと、本場で食べる北京ダックには、大きな違いがあります。
日本で食べる北京ダックは、カリカリにローストされたダックの皮だけを食べる事が多いと思いますが、本場中国ではダック一匹を丸ごと食べるのです。ローストしたダック一匹を、シェフがキャスター付きのテーブルに乗せて押して来て、座席の横で焼きあがったばかりのダックをその場で捌いてくれます。一匹丸ごとですから、日本とはまるで違って、カリカリの皮の下にあるジューシーなダックの肉も一緒に食べます。
全部食べ終わると、肉がそぎ落とされたダックの骨を、希望すればお持ち帰りすることができるので、家族連れのお客様などは骨を持って帰り、自宅で鶏がらスープにします。冬瓜、白菜、生姜などと煮込むのが一般的で、冬場は身体が暖まりとてもおいしいスープをご自宅で飲む事ができるというおまけ付きです。
この様に、同じ北京ダックと言っても、日本と中国ではレストランで出されるお料理はまるで違うんです。この北京ダックで最も有名なお店が”全聚徳”で、全国各地に支店もありますが、折角北京に足を運んだら、是非本店に行ってみて下さい。但し、予約はできないので、休日は並ばなければなりませんが、世界的有名店の本店ですから、それも旅の想い出になさって下さい。
・お店の名前:北京全聚德 (前门店)
・おすすめ料理:北京ダック
・営業時間:11:00-14:00、17:00-21:00
・料金の相場:約300元
・住所:北京市東城区前門大街32号
・Wi-Fi有無:不明
・日本語メニュー有無:無
2. 北方ならではの羊肉のしゃぶしゃぶ”東来順飯荘”
広大な面積を誇る国家ですが、一般的には大きく二つの地域に分けて表現します。日本では東日本と西日本という様に、国を東西で大きく分類しますが、中国では南北で大きくエリアを分類します。その分類は、南方と北方という言い方をします。北京市は北方に分類されます。
大まかな分類方法ですが、北方の冬は格別に寒い事で知られています。大陸性気候の中国の冬は乾燥していますし、北方ではマイナスの気温が常態する冬はとても寒いのです。ですから、北方の冬は、火鍋と呼ばれる鍋をよく食べることで知られています。日本のしゃぶしゃぶによく似ている冬の定番料理です。
冬場の北京に行かれたら、是非火鍋を食べてみて下さい。寒い冬場がおお勧めですが、火鍋専門店は一年中営業して火鍋を提供していますので、いつでも食べることができます。火鍋店では、牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉という各種の肉や、野菜、キノコ類を鍋で食べます。今回お勧めするお店は羊肉のしゃぶしゃぶが有名なお店です。
羊肉は他の肉に比べて身体が暖まると言われているので、北方の人たちが好んで食べるお肉です。羊肉というと日本ではジンギスカンが有名ですが、中国では火鍋で食べるのが一般的です。お店によってタレに独自性があります。
こちらのお店のタレはピーナッツベースのタレが出て来ますが、頼めば魚介ベースのタレも出してくれます。中国の火鍋は、唐辛子がたくさん入った辛いスープが多いのですが、こちちらのお店のスープは、椎茸、生姜、葱、棗、枸杞の実等、身体に良さそうな中国らしい材料が入ったあっさり味の清湯スープ。日本ではなかなか食べることができない羊肉のしゃぶしゃぶを堪能してみませんか。
・お店の名前:東来順飯荘
・おすすめ料理:羊肉のしゃぶしゃぶ
・営業時間:11:00-21:00
・料金の相場:約200元
・住所:北京市東城区王府井大街198号
・Wi-Fi有無:無
・日本語メニュー有無:無
3. エンタテインメント性の高い中国茶館”老舎茶館”
中国茶を飲みながら、中国伝統芸能を観る事ができるのがこのお店です。店名は、中国人作家の舒慶春(老舎)が書いた”茶館”という作品が由来だそうです。三階建ての構造で、一階が小劇場、二階が茶館とレストラン、三階が大劇場になっています。お茶、お料理、中国伝統芸能が一挙に楽しめるという、劇場形式の珍しい飲食店です。
・お店の名前:老舎茶館
・おすすめ料理:中国茶
・営業時間:10:00〜24:00(会場によって時間が違うので、ご注意下さい)
・料金の相場:100元
・住所:北京市西城区前門西大街正陽市場3号楼
・Wi-Fi有無:不明
・日本語メニュー有無:無
4. 古いお寺をリノベーションしたフレンチレストラン”TRB Hutong餐厅”
北京の隠れ家フレンチ・レストランをご紹介致します。古いお寺をイタリア人設計士がリノベーションして、現代的でスタイリッシュな雰囲気に蘇らせたトータル・コンセプトが何と言っても魅力です。
北京中心部に所在していますが、大通りに面している訳ではなく、路地裏にひっそりと佇む、まさに隠れ家という表現がしっくりするロケーションです。建築物、エクステリア、インテリア、スタッフの接客態度、お料理の質、設え等、トータルで多くの顧客に高い満足度を提供しているレストランと言えます。
少々お値段は張りますが、価格に見合ったクオリティを提供しているので、コストパフォーマンスは高いと言えます。歴史ある北京と、中国の首都としてのグローバル性が、現代的にマッチした、極めておすすめ度の高いレストランです。
・お店の名前:TRB Hutong餐厅
・おすすめ料理:フレンチ全般
・営業時間:11:30-14:30、17:30-22:00
・料金の相場:約500元
・住所:北京市东城区沙滩北街嵩祝寺23号
・Wi-Fi有無:有
・日本語メニュー有無:無
5. 世界で最も美しい書店ベスト20にもランキングされた”老書虫 The Bookworm”
新旧の文化が交差する大都市である北京には、故宮に代表される歴史的建造物から、おしゃれで現代的なスポットまでが点在しています。中でも最近注目を浴びているスポットの一つがこのカフェです。Tap Tripの「世界で最も美しい書店ベスト20」にも選ばれていますから、本屋さんでもあります。つまりブック・カフェなんです。
外観はピンク色の建造物で、側面の階段を上がって二階から入ります。壁という壁が本棚なので、まるで私設図書館に入った様な雰囲気です。大半の本が英語の洋書という事から、外国人のお客さんが多いのも特徴的です。北京にいる事を忘れてしまいます。
コーヒーや紅茶から各種洋酒、ピザやスペアリブなど、軽飲食を楽しむ事ができます。ナイト・タイムはバーに様変わりし、イベントも頻繁に行われています。スノッブなカルチャーを感じる事ができる、古都らしからぬ現代的なカフェと言えます。
・お店の名前:老書虫The Bookworm
・おすすめ料理:カフェラテ
・営業時間:9:00-24:00 (週末は01:00まで
・料金の相場:カフェラテ30元
・住所:北京市朝阳区南三里屯路4号楼
・Wi-Fi有無:有
・日本語メニュー有無:無
6. 伝統的庶民住宅の四合院で家庭料理を楽しめる”黒芝麻厨房”
北京の古くからの裏道である胡同には四合院と呼ばれる庶民の家が立ち並んでいました。現在は、急激な都市化によって、その姿が年々減っていますが、北京市中心部にはまだその面影が残っています。伝統的庶民住宅である四合院を、現代風にアレンジして、家庭料理を提供しているのがこのレストランです。
小さな食卓に長テーブルが置かれ、見知らぬお客さん同士が、家族の様に家庭料理を食べるのが、このお店の特徴です。外国人観光客に大人気で、世界各国の人たちが、同じテーブルを囲んで、グローバルにフレンドリーに食事を楽しんでいます。平日のお昼間は、中国家庭料理教室も開かれるので、楽しくお料理作りを学び、長テーブルを囲んで自分たちが作ったお料理を味わえます。伝統、現代性、家庭的、イベント性、国際交流等、様々なコンセプトが詰まった、フレンドリーなお店です。
・お店の名前:黒芝麻厨房
・おすすめ料理:中国家庭料理
・営業時間:19:00-22:00
・料金の相場:約300元
・住所:北京市东城区中老胡同28号The Courtyard Institute
・Wi-Fi有無:有
・日本語メニュー有無:無
7. 外国人に人気のおしゃれカフェ”Cafe Zarah”
(cafezarah.com)
現代中国の商業施設建築のトレンドの一つにリノベーションがあります。住宅、工場跡地、商業ビル、公共施設等、様々なカテゴリーで、古きを活かし、現代的なデザインと機能で蘇らせている施設が多々あるのです。北京においては、胡同に立ち並んでいた四合院という庶民住宅をリノベーションして、現代的に活用している例が多くあります。こちらのカフェもその一つ。
こちらのお店のおすすめは解放感です。テラス席がふんだんに用意されているので、お天気の日には四合院の伝統的な中庭を感じながら、陽光を浴びて、木々の緑も心地よいのです。座席の空間は広く、プライバシーが配慮されています。他のカフェと同様に、様々なイベントも行なわれるなど、歴史と現代性がクロスオーバーする、趣のあるカフェと言えます。散歩の合間に、解放感を感じながらのブレイク・タイムには最適な場所と言えます。
・お店の名前:Cafe Zarah
・おすすめ料理:フュージュン料理
・営業時間:10:00-23:00(週末は01:00まで)
・料金の相場:約100元
・住所:北京市东城区鼓楼东大街46号
・Wi-Fi有無:有
・日本語メニュー有無:無
8. ペニンシュラホテルで味わう本格的広東料理”凰庭”
最後は高級ホテルなのにリーズナブルな価格で、味覚と雰囲気を楽しめるレストランをご紹介致します。ペニンシュラホテルと言えば、香港の老舗高級ホテルとして知られています。北京のペニンシュラホテルは、ペニンシュラらしい歴史と伝統を感じる香港の建築とは違い、故宮に近いロケーションを反映した、壮麗さを引き立たせた現代的な建築感覚の高級ホテルです。その場所で、香港スタイルの本格広東料理をリーズナブルなお値段で提供してくれています。
北京らしい重厚感のあるトラディッショナル・チャイニーズ・デザインのインテリアで、飲茶は如何ですか?50種類以上ある本格中国茶も魅力です。
・お店の名前:凰庭
・おすすめ料理:飲茶
・営業時間:11:30-14:30、18:00-22:30
・料金の相場:約200元
・住所:北京市王府井金魚胡同8号
・Wi-Fi有無:有
・日本語メニュー有無:無
まとめ
いかがでしたか?
悠久の歴史を感じる中国の首都北京。古都としての歴史と伝統の街という印象がありますが、北京オリンピックという国際的な大イベントを経た今の北京は、国際性と現代性が加味されて、新しいステージに立っています。北京ダックや火鍋という古くからの伝統の味を提供するレストランだけでなく、新しい北京を知ることができるコンセプチュアルなカフェやレストランにも、足を伸ばしてみて下さい。
北京で絶対行きたいおすすめ人気カフェ・レストラン8選!
1. 北京と言えば北京ダック!この”全聚徳”は外せません
2. 北方ならではの羊肉のしゃぶしゃぶ”東来順飯荘”
3. エンタテインメント性の高い中国茶館”老舎茶館”
4. 古いお寺をリノベーションしたフレンチレストラン”TRB Hutong餐厅”
5. 世界で最も美しい書店ベスト20にもランキングされた”老書虫The Bookworm”
6. 伝統的庶民住宅の四合院で家庭料理を楽しめる”黒芝麻厨房”
7. 外国人に人気のおしゃれカフェ”Cafe Zarah”
8. ペニンシュラホテルで味わう本格的広東料理”凰庭”