海外旅行する時、事前に知っておくべき情報の1つが、渡航先の通貨・お金事情ですよね。あなたはキューバの通貨についてどんなことを知っていますか?キューバの情報はインターネット上にも詳細情報は少なく、事前に調べることが難しい国の1つです。
そこで今回は、キューバの通貨に関して旅行前に知っておくべきポイントや、ちょっとしたキューバ貨幣の歴史、バックグラウンドなどを7つのポイントにまとめてご紹介します。
キューバの通貨や両替事情を徹底調査!旅行前に知りたい7つのポイント!
1. 2種類存在する貨幣
キューバの通貨システムは他に類をみない独特なもので、なんと国内で流通している貨幣が2種類あるのです。まず、キューバ国民が利用するのが、スペイン語でMoneda nacional といわれるもので、単位はペソで、日本語では人民ペソ、英語ではCuban Peso呼ばれ、貨幣コードは、CUPと表記されます。その名の通り、キューバ国民が普段の生活で利用する貨幣です。
人民ペソ (Renata Avila)
そして、もう一つの貨幣が、外国人旅行者などが使用する、Peso Cubano Convertible というもので、貨幣コードから通称CUC(クック)呼ばれる兌換(だかん)ペソです。
兌換ペソ (mike)
キューバ国民が生活用品を買うお店や、パン屋さん、テイクアウェイのピザ、アイスクリーム屋さんなどでは、支払は人民ペソ、観光客向け贅沢品や、観光客向けレストランなどは兌換ペソにて支払うというシステムになっています。
地元民がが利用する路線バスは人民ペソの支払いが通常ですが、兌換ペソでの支払いにも応じてくれることがほとんどです。
2. 兌換ペソと人民ペソの価値の差は甚大!
通貨が2種類あるって、その価値の差、違いはどれくらいなの?と思った、あなた。その価値の差はびっくりするほど大きいのです。1兌換ペソ=25人民ペソです。ちなみに、1兌換ペソは、1USドルです。地元の人用のアイスクリームショップにいってみてください。その安さにびっくりでしょう。なんと、アイスクリームが、1人民ペソ、すなわち、1兌換ペソの25分の1、0.04兌換ペソ(約4.6円)から買えてしまうのです。
もちろん、観光客でもこういったアイスクリームショップやテイクアウェイショップなどでは、人民ペソでお買い物ができますので、人民ペソを少し持っておくと便利且つ節約になるでしょう。ただし、なんでもかんでも人民ペソで買えるわけではなく、外国人が人民ペソを使えるところは限られているので、滞在期間にもよりますが、1週間程度の滞在なら、1兌換ペソを人民ペソに替えて持っておけば十分でしょう。
日用品が売っているお店などでは、観光客に対しては、兌換ペソでの支払いを求めてくることもありますので、要注意です。価格表示、販売価格は、兌換ペソなのか、人民ペソなのかしっかり確認してから、購入してくださいね。
3. 2種類の紙幣どうやってみわけるの?
ここまで読んで、2種類のお金をどうやってみわけるの?ってお思いの皆さんも多いのでは?兌換ペソと人民ペソは案外すぐにわかるものです。紙幣の場合は、兌換ペソは、人民ペソよりカラフルかつ、ベースの白が明るく、紙幣の柄はモニュメントや彫刻なのに対し、人民ペソは、キューバの英雄が描かれており、紙幣の色味が兌換ペソに比べて暗い色になっています。
また、一番確実なのは、兌換ペソには、紙幣の中心あたりに、Peso Convertibles と記載があるので、不安な方は都度、確認してください。
4. 2種類の通貨コインの見分け方と補助通貨
多くの国で、通貨単位に補助通貨があり、コインを覚えるのって大変ですよね。キューバも例にもれず、ペソの補助通貨としてセンタボという補助通貨があります。100センタボで、1ペソです。
キューバには、さらに通貨自体が2種類あるので、コインを覚えるのに一苦労ですが、兌換ペソ・センタボと、人民ペソ・センタボは、けっこう明確に違うので、簡単に見分けることができます。兌換ペソ・センタボコインは、1, 5, 10, 20, 50, 100 センタボと1ペソコインの7種類です。1センタボ以外は、銀色でアルミニウム製のコインで、丸型コインであるものの、その中に8角形が縁どられています。
兌換ペソ・センタボコイン (Leigh Harries)
それに対し、人民ペソ・センタボコインは、1, 5, 20センタボと1ペソ、3ペソの5種類で、黄色っぽい色をしており、ローマ数字に星が描かれているのが特徴です。
人民ペソ・センタボコイン (Numismatic Coins & History)
5. キューバにコインが登場したのは、1900年代に入ってから!
日本では貨幣は、金貨、銀貨などと呼ばれ、古代からあり、長い歴史のあるもののように思えますが、キューバでコインが登場したのは、なんと1915年と、けっこう最近のことなのです。
その最初のコインは、金で作られた1, 2, 4, 5, 10 , 20ペソ、銀で作られた 10, 20, 40センタボと1ペソ、ニッケルで作られた1, 2, 5センタボコインと、豪華なものでしたが、金製コインは、最初の製造翌年1916年には、廃止されています。それから、素材の変更を何度も重ね、現在は、アルミニウムやニッケル製のコインとなっています。
6. キューバのコイン(通貨)は国外で作られている!
意外な事実かもれしれませんが、キューバのコインはキューバ国内で作らているわけではないのです。上述の豪華なコインももちろん、キューバ国外で製造されていました。最初にキューバのコインの製造を担当したのは、アメリカ合衆国、フィラデルフィア造幣局です。最初の貨幣製造1915年から最後の1961年まではアメリカにて、キューバのコイン、そして、紙幣が発行されていましたが、キューバ革命による国交断絶により、アメリカ合衆国でのキューバ貨幣の発行がストップし、その後の通貨発行場所は、チェコスロバキアへ移り、現在は、カナダのロイヤル造幣局がキューバのコインの造成の役割を担っています。
現在、紙幣の発行は、キューバ国内で行われているようです。実は、カナダの造幣局は、キューバ以外にも、バハマ、パナマなど様座な国のコインの造成を行っています。
7. キューバ通貨への両替
日本国内でキューバ通貨を扱っているところはほとんどありませんので、日本出発前にキューバペソを手に入れるのは困難でしょう。では、どうすればいいの?と思っているあたな、ご心配なく。一番有効な貨幣は、日本円をそのまま持っていき、空港の両替所でキューバ兌換ペソと1兌換ペソくらいを人民ペソに替えておくのが一番でしょう。
一般的に空港の両替所はレートがよくないというイメージがありますが、キューバの空港のレートは街中の両替所とほとんどかわりません。言葉も英語が通じるので、安心です。もしくは、レートが比較的良い通貨はユーロです。以前の海外旅行からユーロが手元にある人は、ユーロを持っていくのもお勧めです。
まとめ
いかかでしたか?
他のどこの国よりも複雑な貨幣システムをもつキューバですが、その独特のシステムも事前に知っていれば、きっとそのシステムを使いこなすのも旅の楽しみとなることでしょう。賢く通貨を使いこなして、楽しいキューバ旅行にしてくださいね。
キューバの通貨や両替事情を徹底調査!旅行前に知りたい7つのポイント!
1. 2種類存在する貨幣
2. 兌換ペソと人民ペソの価値の差は甚大!
3. 2種類の紙幣どうやってみわけるの?
4. 2種類の通貨コインの見分け方と補助通貨
5. キューバにコインが登場したのは、1900年代に入ってから!
6. キューバのコイン(通貨)は国外で作られている!
7. キューバ通貨への両替