英検1級の難易度を徹底分析!8つの完璧な試験対策とは?

英語関連の資格は現代人の必須となり、小学生の英検取得も一般的になってきました。特に難易度の高い英検1級は、英語学習者にとって憧れの資格です。海外ではTOEIC等が英語能力を判定する基準となっていますが、日本では社会のあらゆる場面で、まだまだ英検に対する信頼度が高いのが現状です。今回は、英検1級保持者である筆者が、その難易度を徹底分析し、8つの完璧な試験対策をご紹介します。

 

英検1級の難易度を徹底分析!8つの完璧な試験対策とは?

 

1. 英検1級の難易度と試験の特徴を把握する

英検1級とTOEICスコア960点を持つ筆者ですが、二つの試験の違いについて質問されることが多々あります。TOEICは全受験者が同じ問題を解くため、比較的簡単な問題も含まれているという点、リスニング問題がTOEIC試験全体の半分を占めているという点が大きな違いといえるでしょう。またTOEICが実践的な英語力を測る試験である一方、英検は学校入試英語の延長であり、非常にアカデミックな内容が含まれるという意見もあります。ここ数年、英検1級の平均的な合格率は約10%で推移しており、英語が母国語の人やTOEICが900点以上の人でも落ちることが珍しくありません。テクニック的な要素も強いため、合格するには英検1級専用の勉強と対策が必要です。

 

2. 一次、二次試験の具体的な構成を知る

英検1級の試験は一次試験(筆記とリスニング)と二次試験(面接形式のスピーキング)に分けられます。一般的に一次試験の壁が高く、合格率は10~15%といわれています。二次試験の合格率は50~60%で、一次試験の合格者は合格から1年間に限り、一次試験が免除されます。まずは難易度の高い一次試験の通過が目標ですが、語彙力、読解力、作文力を含む筆記問題が100分、リスニングが約30分という構成になっています。100分という筆記試験の時間を考慮し、全体的な時間配分をしっかりと想定した対策が求められます。リスニングはそれぞれの問題が1回しか放送されず、アカデミックな内容も含まれるため、非常に高い集中力が求められるでしょう。

 

3. まずは語彙力アップから

英検1級合格を目指すなら、何はともあれ語彙力の向上が必須です。ネイティブにとってもかなり難解な単語が含まれるため、最低でも英検1級用の単語集1冊は完璧にマスターしましょう。一説によると、13000ワードが英検1級の目安だともいわれています。語彙力は読解、作文、聴解の全ての分野に影響するので、毎日コツコツと単語力を伸ばす努力が必要です。この際、単純に単語を一つ一つ覚えるのは、気が遠くなるほど退屈で苦痛な作業。できれば例文全体を何度も読み込み、どのような文脈で単語が使われるのかを文章ごと頭に刻みつけましょう。自分で単語帳を作る場合も、ただ新しい単語を羅列して書き込むのではなく、ある程度の優先順位を決めて整理し、例文を含めて何度も復習することが大切です。最近は英検1級向けの単語学習アプリ等も充実しているので、移動中などの隙間時間をうまく活用することもお勧めします。

 

4. 読解力(リーディング)の実力をつける

1日に最低でも1つは長文読解の過去問にチャレンジしましょう。英検1級用の長文問題読解集を一冊購入することをお勧めします。単純に過去問をだらだらと解くのではなく、数分という時間制限を意識した読み方、文中マークの方法、問題形式の把握、出題ロジックに慣れるという課題を意識しながら読むことが大切です。余裕があれば、英字新聞や英文雑誌で幅広い分野の良質な文章を読むと良いでしょう。地道な努力を積み重ねることで確実に読解力は伸びるので、コツコツと根気よく続けることが肝心です。

 

5. 作文力(ライティング)は日々の練習のみ!

英検1級の最大の難関が実は英作文であり、この部分での出来栄えが合否を大きく左右します。実際、英作文の配点は25%を占めています。英作文問題で最も大切なのは、指示文に従った作文をすること。ある事柄について自分の意見を明確に述べる作文で、用意された6個の選択肢の中から3個を使って論旨を展開することが求められます。書く分量は約200ワードで、「イントロ、論旨1~3、結論」という順で、自分の主張に一貫性を持たせ、論理的で分かりやすい文章を書くことがポイントです。過去問や問題集を使って毎日英作文を書いてみると同時に、模範解答の作文パターンをしっかり頭に入れましょう。

 

6. 聴解力(リスニング)で高得点を取るために

英検1級のリスニング試験で高得点を取るには、高度な内容を理解する聴解力の他にも、速読力が必要です。リスニング問題は1問につき、たったの10秒しか時間が与えられないので、選択肢をじっくり読んでいるとあっという間に次の問題が始まってしまうからです。少しでも時間に余裕があれば、次の問題の選択肢にざっと目を通し、質問の内容をある程度予測する練習をすると良いでしょう。リスニング試験は、会話文、説明文、アナウンス、インタビューの4つのパートに分かれており、それぞれの放送回数は1回です。英検のホームページ等で過去問を確認し、まずは問題をなるべく多く解いてみましょう。形式に慣れた後、どの部分に集中して聴くべきか、重要な情報は何かをキャッチする練習を重ねると効果的です。

 

7. 二次試験はスピーキング能力

二次試験も行き当たりばったりの英語力では太刀打ちできません。面接官2人(ネイティブ1人、日本人1人の場合が多い)の前で自己紹介や簡単な日常会話が交わされます。ここではある程度のコミュニケーション能力も見られるので、ただ単に質問に答えるだけでなく、プラスアルファの情報を少し付け足すと好印象でしょう。次に、1分間という時間内で、与えられた5つのトピックカードの中から1つを選び、2分間のスピーチを行います。メモや質問は一切許されません。スピーチの後は面接官からスピーチの内容やトピックについて質問があります。借り物の知識ではなく、あくまでも経験に基づいた自分の考えを理路整然と伝えることが高得点の鍵です。

 

8. 社会性の高いトピックについて考えをまとめる

二次次試験のトピックは社会性の高い内容であることが多く、教育、社会、経済、文化、科学、医療、芸術…等、非常に幅広い内容が含まれます。得意な分野が出ることもあれば、全く自信のないトピックばかり…というケースもあるでしょう。2次試験で焦らないためには、普段から新聞やテレビを通じてなるべく多くの社会的トピックに触れ、自分の考えをまとめ、起承転結のあるスピーチができるように練習することが大切です。他人の模範スピーチを何十本も丸暗記するという方法もありますが、それよりは自分自身の考えを簡潔に発表する練習を重ねたほうが効果的です。王道は、幅広いトピックについて30本~50本程度のスピーチを作り、何度も練習を重ねることだと思います。

 

まとめ

いかがでしたか?
英検1級の合格は容易なことではありませんが、1級の合格が大きな自信に繋がることは間違いありません。英検1級合格に向かって地道に努力するプロセスそのものが、自分の英語力を数段向上させる道のりでもあります。普段使うことのない難解な語彙や長文に嫌気が差し、投げ出したい気持ちに陥ることもあるかもしれませんが、英語の土台、基盤を確実に固めていると信じて、諦めずにチャレンジしてくださいね。

 

英検1級の難易度を徹底分析!8つの完璧な試験対策とは?

1. 英検1級の難易度と試験の特徴を把握する
2. 一次、二次試験の具体的な構成を知る
3. まずは語彙力アップから
4. 読解力(リーディング)の実力をつける
5. 作文力(ライティング)は日々の練習のみ!
6. 聴解力(リスニング)で高得点を取るために
7. 二次試験はスピーキング能力
8. 社会性の高いトピックについて考えをまとめる

 


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