英語の歌をネイティブらしく歌う9つのポイント

英語の歌、あなたはカラオケで歌ったりしますか?英語の歌は日本語の歌より上手く歌うのが難しいです。でもコツさえ掴めば、まるでネイティブが歌うように綺麗に上手に歌えるようになります。今回は、英語の歌をネイティブらしく歌う9つのポイントを、ボイストレーナーであり、英詞翻訳の仕事もしている筆者が詳しくご紹介します。

 

英語の歌をネイティブらしく歌う9つのポイント

 

1. 言葉数が少ない曲を選ぶ

まず歌う曲を選ぶときですが、本当は「自分の歌いたい曲を選んでください」と言いたいところですが、英語の曲はそうはいきません。まずは、言葉数の少ない曲を選んでください。要は単語の少ないもの、そしてラップのような早口でない曲を選ぶことです。ネイティブらしく歌うには、歌う際「発音」「歌の強弱」に重きを置きたいところ。まだ慣れないうちは、それらに集中できるようなるべく歌詞の少ない曲で練習することをおすすめします。

 

2. まずサビを何回も歌って練習する

歌う曲が決まったら、さぁ練習です。どこから練習するかというと、ずばりサビから練習してください。曲を順番に最初から練習したい気持ちもわかりますが、曲においてサビは一番大切で一番盛り上がる部分。そして作り手が一番伝えたいメッセージが込められている部分でもあります。メロディー、歌詞、全てのピークがそこに凝縮されている曲がほとんどです。まずは、サビのメロディー、歌詞を完璧に覚えましょう。以下の項目でその理由がわかってきます。

 

3. サビを歌って曲のキーを自分のキーに調整する

項目2でも説明しましたが、サビは曲のあらゆる要素がピークになっています。特にメロディーは一番盛り上がるように高音のメロディーになることが多く、歌い手にとっては一番しんどい部分でもあります。まずは、このサビを歌う時、苦しくて歌えなくならないよう、自分のキーに調整してください。外国の歌手はものすごく上手くて高いキーの人が多いため、殆どの人はキーを下げることになるでしょう。「発音」「歌の強弱」を意識して歌いたいので、高くて苦しいなど他のことに気を使わないよう事前に調整しましょう。大切な事は、キーを下げることを、妥協とかマイナスに思わない事です。あなたが歌いたいと思った曲は、その曲の歌い手本人が気持ちよく歌うために構成されたものです。あなたが気持ちよく歌うためには、まずはあなたのキーに調整する事が大切であり、それはごく自然なことです。名曲をカバーしてアルバムをリリースする日本人歌手も最近多いですが、彼らも自分のキーに調整して自分らしく歌っているわけで、それと何ら変わらない作業だと思ってください。

 

4. 最初にメロディーを覚える

さて、サビでキーを調整できたら、まずメロディーを覚えましょう。鼻歌やラララで歌いながら覚えるのもいいでしょう。何度も言いますが「発音」「歌の強弱」を意識して歌いたいので、メロディーは意識せずとも自然と出てくるよう最初に覚えてしまうことが大切です。英語の曲は日本の曲と違ってシンプルなものが多いです。もちろんR&Bなどは途中で複雑なフェイクや高音ファルセットなど、高度な技術が必要な部分も出てきますが、全体的には日本の曲のようにメロディーが細かくアップダウンしたり、せわしなく展開したりせず、シンプルで何回も同じモチーフを繰返すものが多いのが特徴です。

 

5. 歌詞の意味を理解する

メロディーを覚えたら、次は歌詞です。歌詞を読んでまずは歌詞の意味を理解しましょう。英語の歌詞だけだと理解するのが難しい人は、日本語訳や意訳などを読んで、この曲はどんなことを表現しようとしているのかをきちんと知りましょう。悲しい曲なのに笑顔で歌ったり、ハッピーで楽しい曲をシリアスな顔で眉間にしわを寄せて歌ってしまわないよう気をつけてくださいね。英語日本語関係なく、歌は心で歌うものですから。

 

6. 前後の単語にくっつけて発音するところを理解する

ここからは細かいテクニックをご紹介します。まず、ネイティブらしく歌う上で、歌詞中の単語の前後をよく確認し、歌い手が単語同士をくっつけて歌っている箇所がないか確認してください。例えば、「in a day」という歌詞は「イン ア デイ」ではなくinとaをくっつけて「インナ デイ」と歌うことがほとんどです。このようにどこがくっついているかを把握することで、歌い方がとても滑らかになりネイティブらしくなります。

 

7. 単語のどこを伸ばしているのか意識する

これも日本人がよく間違える部分です。例えば「Stay (ステイ)」という単語を伸ばして歌うとき、「ステーーーィ」なのか「ステイーーー」なのかで、伸ばすときの口の形が大きく変わりますよね。ここをあやふやで歌う人がよくいますので注意してください。この例ですと、前者の「ステーーーィ」が自然なので、最後に軽く「イ」をそえて伸ばし終わるとネイティブらしくなります。自分が単語のどこを伸ばしているのかしっかり把握して歌いましょう。

 

8. 聞こえない単語は歌わなくていい

次に、歌詞を読みながら歌っていると「あれ、この歌詞聞こえないんだけど」と思う部分が出てくることがあります。この場合、無理して歌わずに聞こえてないので「歌わないで」ください。いくつか理由がありますが、まずはシンプルに、聞こえた通りに歌ってみましょう。もしかしたら、意味が通じるように歌詞に書いてあるだけで、実際本当に歌ってないこともあります。ただ、多くの場合、何回も聞いたり歌ったりしてるうちに、「あれ、これって小さく歌ってるかも」「この単語とくっつけて歌ってるかも」など、あなたの耳に変化が生まれてきます。そう、あなたの耳が聞こえないと思っていた歌詞を聞こえるようになるのです。この変化こそがネイティブらしく歌う上で大切な感性になります。聞こえないと思っていた単語が聞こえるようになった時、この上ない喜びと自信を感じることができるでしょう。

 

9. 単語の強弱を理解する

発音を意識できるようになったら、最後は歌の強弱です。これは英語日本語問わず一番難しくて一番大切なことです。まず、どの単語にアクセントがついているかを把握しましょう。例えば「from bottom of my heart」という歌詞があったら、「bottom」「heart」もしくは「my heart」に強いアクセントが来るのが自然でしょう。逆を言うと、「from」「of」はかなり小さく歌います。前後を弱く歌うことで、強く歌う部分がより際立ち、声に抑揚が出ます。細かく言うと、単語1つの中でも強弱を付けることができ、例えば子音を小さく歌い、母音を大きく歌うなどのケースもありますが、基本的には前後の単語で強弱をつけることが多いです。細かい部分ではありますが、この強弱こそが歌が上手い・下手に大きく影響するスキルなので、しっかり身につけたいところですね。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。
筆者の生徒の中には、ものすごく歌が上手い人もいますが、日本語でそれが出来ても、英語の歌詞になった途端、一気にレベルが落ちる人が多いです。おそらく、日本語で歌う時に気を遣わなかった部分が気になり、うまくいかなくなるのでしょう。今回ここで紹介したポイントは、英語の曲をネイティブらしく歌う上で必ず役に立つものです。これを意識して練習した生徒は、たとえ英語で会話できなくても、まるで英語がペラペラに話せるような素晴らしい発音で歌えるようになりました。あなたも是非このポイントを駆使して、英語の歌をネイティブらしく歌えるようになってくださいね。

 

英語の歌をネイティブらしく歌う9つのポイント

1. 言葉数が少ない曲を選ぶ
2. まずサビを何回も歌って練習する
3. サビを歌って曲のキーを自分のキーに調整する
4. 最初にメロディーを覚える
5. 歌詞の意味を理解する
6. 前後の単語にくっつけて発音するところを理解する
7. 単語のどこを伸ばしているのか意識する
8. 聞こえない単語は歌わなくていい
9. 単語の強弱を理解する


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