外資系企業ではもちろん、海外と取引のある日本企業でも、仕事でお客様と英語で挨拶したりコミュニケーションを取る場面は増えています。特に外国人のお客様からの問い合わせに対応する窓口業務や秘書の仕事は、英語スキルの需要が高く、また人気の高い仕事です。そこで今回は、秘書の仕事でよく使う英語10フレーズをご紹介します。
秘書の仕事でよく使う英語の便利な挨拶10フレーズ!
1. May I have your name?「どちらさまですか」
相手の名前を聞くときに使うフレーズです。ビジネスの場面においては、What’s your name?と言うと直接的で失礼になるため、May I~?という許可を求める表現を使って名前を聞くのが一般的です。May I~?は丁寧な表現ですので、これから行おうとする自分の行為が相手に対して失礼になるかもしれないような場合に、先に相手の許可を得る場面でよく使います。
2. Could you speak more slowly?「もう少しゆっくり話していただけますか」
相手の話す英語が速すぎて聞き取れず、もう少しゆっくり話して欲しい時に使うフレーズです。May I~?が自分のする行為の許可を求めるのに対して、Could you~?(またはWould you~?)は、相手に何らかの行為をしてもらうときに使う表現です。「わざわざ~していただきありがとうございます」という感謝の気持ちを込めて言うと、より丁寧な印象を相手に与えるでしょう。
3. I beg your pardon?「もう一度おっしゃっていただけますか」
こちらも、相手の話す内容が聞き取れない時に使うフレーズです。このフレーズは普通の文(肯定文)ですが、疑問文のように語尾を上げて発音します。また、丁寧さは落ちますが、Sorry?と語尾を上げて言っても同じ意味になります。どちらも相手に、同じことを繰り返し言ってもらうという依頼のフレーズなので、申し訳なさそうに言うと効果的です。
4. Just a moment, please.「少々お待ちください」
こちらのフレーズは、何かを探したり、調べたりして相手を少しお待たせしてしまうような場合に使います。momentは「一瞬」という意味なので、しばらくお待たせするような場合には、このフレーズは適しません。その場合には、具体的にどれくらいの時間がかかりそうかを伝えたほうがよいでしょう。また、電話では、Could you hold on for a second?と言うと、より丁寧になります。
5. I’ll put you through.「(電話を)おつなぎします」
これは電話で使用するフレーズです。電話をかけてきた相手の要件を聞いて、正しい担当者につなぐことは秘書として大切な仕事です。「担当者につなぎます」と言いたい場合は、この文の後ろに、to the person in chargeをつけます。また、相手が特定の人を指名して取り次ぎを求めている場合には、the person in chargeではなく、その人を代名詞で受けて、himやherとしたほうが自然です。
6. I’m sorry, but he/she is on another line.「申し訳ございませんが、彼/彼女は他の電話に出ております」
こちらも電話でのフレーズです。取り次ごうとしている人が別の電話に出ているために取り次げない場合に使います。I’m sorry, butで会話を始めると、「申し訳ございませんが」とか「あいにくですが」という意味が付加されますので、より丁寧になります。また、he/she is on another lineの代わりに、he/she is away from his/her deskと言うと、「彼/彼女は席を外しています」という意味になります。合わせて覚えておきたい表現です。
7. Would you like to leave a message?「伝言をお伺いしましょうか」
取り次ごうとしている人が何らかの理由でつかまらない場合に、相手に伝言があるかどうかを尋ねるフレーズです。相手が単に何かを知らせたいだけだったら伝言を聞いておけばそれで十分ですし、折り返し電話をかけるような場合でも、要件を聞いておけば、その後の担当者からの連絡がスムーズになります。伝言はしっかりとメモを取りましょう。
8. Shall I have him/her call you back?「彼/彼女に折り返し電話をさせましょうか」
取り次ごうとしている人が何らかの理由でつかまらない場合に、こちらから相手に折り返し電話をしましょうか、と提案するフレーズです。Shall I~?は、自分が相手のために何かをする時に使います。May I~?が許可を求めるのに対して、Shall I~?は相手のためになるようなことを積極的にする意志表明です。相手が、助かるな、ありがたいな、と思うような行為をこちらから申し出る場合には、積極的に使いましょう。
9. Thank you very much for coming all the way.「はるばるお越しくださりありがとうございます」
遠方からわざわざお越しくださったお客様に対してこのフレーズを使うと、好感度が上がるでしょう。しかし、遠方から来ていないお客様に対してまでこう言うと、かえって慇懃無礼だと思われてしまうかもしれません。その場合は、単に、Thank you very much for coming.と言えばよいでしょう。Thank you for ~ingは、相手の行為に対して感謝を述べる時によく使う、とても便利な表現ですので、ぜひ覚えておきましょう。
10. I look forward to seeing you again.「またお会いできる日を楽しみにしています」
こちらのフレーズは、感謝の気持ちを表すフレーズとともに、お会いした後のお客様に宛てたメールの最後に書くとよいでしょう。もちろんこちらのフレーズは、会話の中でも使うことができます。しかし、やや形式的なフレーズなので、普段よくお会いしている顔なじみの相手に対して会話の中で使うと、少し変な印象を与えてしまいます。そのような場合には、単に、See you.と言ったほうがよいかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
秘書の仕事は、会社や担当する人の代表や代理として、お客様などに接する仕事です。ですから、会社やその人の印象を崩さないように気を配って行動をする必要があります。コミュニケーションを取る場面においては、相手に対して失礼にならないように、そして、相手に好感を抱いていただけるように、注意して言葉を選ぶ必要があります。様々な場面において、とっさに適切なフレーズが出てくるように、ここでご紹介したような典型的なフレーズを日頃から覚えておきましょう。また、実際の仕事内容によって使用するフレーズも異なると思いますので、実際の職場をイメージし、職場での自分の一日をシミュレーションして、さらにフレーズを追加するとよいでしょう。
秘書の仕事でよく使う英語の便利な挨拶10フレーズ!
1. May I have your name?「どちらさまですか」
2. Could you speak more slowly?「もう少しゆっくり話していただけますか」
3. I beg your pardon?「もう一度おっしゃっていただけますか」
4. Just a moment, please.「少々お待ちください」
5. I’ll put you through.「(電話を)おつなぎします」
6. I’m sorry, but he/she is on another line.「申し訳ございませんが、彼/彼女は他の電話に出ております」
7. Would you like to leave a message?「伝言をお伺いしましょうか」
8. Shall I have him/her call you back?「彼/彼女に折り返し電話をさせましょうか」
9. Thank you very much for coming all the way.「はるばるお越しくださりありがとうございます」
10. I look forward to seeing you again.「またお会いできる日を楽しみにしています」