イースターはフランスでは宗教行事の中でもとても大切なイベントです。筆者はフランスで暮らし始めて20年ですが、イースターは移動祭日といって毎年同じ日にちではないため、毎年チェックするのが習慣になりました。
そこで今回は、フランスでのイースターの時期や過ごし方についてご紹介します。
フランスのイースター特集!現地在住者に聞く7つのおもしろ特徴!
1. フランスのイースターは宗教行事
フランスでのイースターは、単なる卵の形をしたものがいっぱい出てくるだけのイベントではありません。イースターは「復活祭」とも呼ばれている、フランスのクリスマスに匹敵するぐらい、とても大切な宗教行事です。
ちなみに、日本語では復活祭と言いますが、フランス語ではPâques(パック)といいます。このイースターって何?と思う人も多いと思うので簡単に説明をすると、イエス・キリストが十字架にかけられて亡くなった3日後に復活したといわれており、その主の復活を祝うための宗教行事で3日間続きます。フランスでは大勢の人が教会や大聖堂へ行って、イエス・キリストの復活を祝うミサに参列するのです。
2. イースターは毎年同じ日ではありません!
フランスへ来る場合には、イースターの日を考慮してみるのもおすすめです。街中が可愛らしく飾り付けられているし、普段は見かけないイースター限定チョコレートなどもあって、自分にもお土産としても存分に楽しめることでしょう。
2018年度のイースターは4月の1日でしたが、2019年度のイースターは4月21日となっています。「移動祭日」と呼ばれるもので、この日付の決め手はなんと満月!ちょっと面倒くさいですけど「春分の日から最初の満月の日のあとに来る日曜日」となっているので、毎年同じ日にちではないんです。イースター時期はフランス国内の、子ども達の学校休暇が2週間あります。地域別に3つのゾーンに分かれていて、1週間ずつずれているのが特徴です。
3. フランスではイースターって、何するの?
フランスではイースターの日は、クリスマスのように家族が集まってお祝いの食事会をする家庭が多いです。宗教行事でお祝いごとなのでクリスマス同様に豪華な食事を楽しみます。
子どものいる家庭では、エッグハントといってタマゴ方や鐘の形、ウサギの形やニワトリ型のチョコレートを家の中やお庭に隠して、探させる遊びをします。見つけた分だけ食べられるので、小さな子どもでも気合十分で必死に探します。
また、チョコレートではなく、卵の殻に絵をかいたり色を塗ったものを使用する家庭もありますが、エッグハントは大人も子どもも楽しめるイベントになっています。
4. イースターの食事に欠かせない食材!
フランス料理のレストランで、前菜として出てくるものの中に「ウフ・マヨネーズ」というものがあります。各家庭のイースターの食事でも復活の象徴とされている卵は絶対必需品で欠かすことができません。とってもシンプルなお料理で、ゆで卵を半分に切って、その上にマヨネーズをたっぷりのせるだけのもの。色取りでパセリのみじん切りを散らしたものが、一般家庭でも前菜として出てきます。大人から子どもまで幅広く愛されているお料理なんですよ。
また、メイン料理にはウサギ肉が出てくることも多く、繁殖力が強いので生命や復活の象徴としてフランス人に愛されています。
5. フランスの各市町村によってはイベントがあることも!
イースターの日や、イースターマンデーと呼ばれる復活祭の翌日の月曜日には、フランスの各市町村によってはエッグハントのイベントが行われています。主要都市では森や公園を使用して大々的なエッグハントが催されています。
筆者の地域でも、森や林の中に自治体が用意したゆで卵をばらまき、ハイキングをしながら拾い集めると言うイベントが毎年欠かさず催されています。参加者は卵を入れるためのカゴやバッグを持参して、見つけ次第拾い集めます。卵に数字が書かれているものもあって、この数字が最後にポイントとして換算され、最高数を集めた者には特大のチョコレートがもらえるという特典があります。ゆで卵は食べられるので、自宅に持ち帰ってその日の夕飯に並ぶので大人も必死です。
6. フランスでの移動日はイースター前後は要注意!
フランスでクリスマスの次に盛大にお祝いされるイースターは、復活祭当日が日曜日で次の日はイースターマンデーとして祝日になっているため、フランスでの数少ない連休に当たります。そのため、遠方に住んでいる家族や親戚のもとへ移動する人も多く、公共交通機関を始めとして、一般道や高速道路などもかなりの大渋滞を起こします。
TGVやTERなどは、普段なら当日でもチケットの購入が可能ですが、イースター前後には満席になってしまうことも多く、当日券が購入出来ずに移動に困ったということも多くあります。イースター期間中に、フランス国内を移動する人は十分に気を付けてくださいね!
7. イースターの日にはお店が開いていない!
フランス旅行の格安ツアーや、団体ツアーの中には、自由行動日が設けられていることが多くありますが、その期間中にイースターの日がある場合は要注意です。土・日でも本来空いているはずのお店が、イースターの祝日のためにどこも閉まっていて買い物ができなかったり、見たいと思っていた観光名所が見られなかった!などということがあります。
また、祝日には公共の交通機関も少なかったり運休しているということもあります。レストランも閉まっているところがほとんどなので、うっかり食事も買い物もできなかった!とならないように注意しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
フランスのイースターを楽しみたい人は、今回ご紹介した情報をもとにしてみてくださいね。パリではイースター期間中にホテルに滞在すると、子ども向けのイベントを催しているところなどもありますが、ホテル代などが学校休暇中のために値上がりしている場合も少なくありませんので、予約時にはご注意ください。
また、無宗教の人には関係ないと思われるかも知れませんが、そのような場合でもイベントに参加したり、ホテルやモールなどでイースター用の特別なチョコレートが食べられるところもあります(筆者もイースターへの参加はほとんどチョコレートが目的です)。
また、お菓子屋さんやケーキ屋さんに並ぶ、イースターの特別なケーキもあるので、スイーツ好きな方にはぜひこの季節にフランスへ足を運んでください!
フランスのイースター特集!現地在住者に聞く7つのおもしろ特徴!
1. フランスのイースターは宗教行事
2. イースターは毎年同じ日ではありません!
3. フランスではイースターって、何するの?
4. イースターの食事に欠かせない食材!
5. フランスの各市町村によってはイベントがあることも!
6. フランスでの移動日はイースター前後は要注意!
7. イースターの日にはお店が開いていない!