日本ではオリンピックが開催される前から大盛り上がりを見せシーズン中はお祭り騒ぎになりますが、フランス人達はオリンピックをどのように過ごすのでしょうか。また、フランス人が興味のあるスポーツはいったいどんなスポーツなのでしょうか。
今回は、フランス在住の筆者が感じるフランス人のオリンピックに対する考え方や、開催期間中のフランス国内の雰囲気について詳しくご紹介します。
フランス人にとってオリンピックとは?在住者が感じる8つの特徴!
1. フランス人はオリンピックに興味がある人が多い?
4年に一度のオリンピック、フランス人にもさぞかし人気だろうと思いますよね。
ところが、フランス人は特にオリンピックに興味を示さない人の方が圧倒的に多いです。本当に興味のないフランス人にかぎっては、オリンピックをやっていることすら忘れている場合もあるぐらい。自分が大好きなスポーツであれば見るけれど、好きでもないし興味もないスポーツに関しては本当に、気分が良いぐらいサッパリしています。
特に子供や学生に関して言えば、オリンピックよりも自分のために楽しく過ごすバカンスの方が最優先!高校生や大学生同士の会話にオリンピックなんて存在しないと言っても過言ではありません。
2. フランス人は必ず勝つものには関心あり
フランス人はオリンピックで絶対にフランス人が勝つと思えるものだけには興味を示す人が多くいます。特定のフランス代表選手が好きとか言うことではなく、勝利が目に見えている場合だけ安心して見ることができると言った方が正しいかもしれません。
フランス人が勝つかどうかわからないようなオリンピックの試合を見ることは、時間のムダと感じる人も多いのが特徴で、フランス国やフランス人がオリンピックに参加しているなんてどうでも良いのです。
「勝敗なんて気にせず自国の代表として応援しよう」と思うフランス人はあまりいないのが現状なのです。
3. フランス人にとってオリンピックは優先的ではない
日本ではオリンピックの開会式や閉会式などはテレビで特番が組まれたり、盛り上がりを見せる試合や人気の選手がいるスポーツの試合では、歌手やタレントが現地入りして応援しているシーンなどが放映されますが、フランスではそのようなことが一切ありません。
オリンピックと言えどスポーツの試合であって、興味のある人は専用のスポーツチャンネルで見るのが一般的です。近所でオリンピックの開催場所があっても、興味がなければ無料でも足を運ぶことはありません。
また時差のある国でのオリンピックの場合には、翌日のテレビニュースで結果を知るぐらいのもので、夜を徹してオリンピック中継に時間を費やすことがないのもフランス人です。
4. フランス人が夏のオリンピックよりも好きなもの
フランス人は4年に一度の夏のオリンピックよりも、毎年フランス国内で開催される自転車レースの方が大好物です。ツール・ド・フランスと呼ばれる有名な自転車レースですが、7月の始めから月末まで週に一度の休養日を含めながら過酷なコースをひたすら自転車で走り続けるというもの。
筆者も毎年楽しくテレビ観戦や、現地の走行コースで待ち伏せて走り抜けて行く自転車に声援を送るということをしていますが、この期間中にオリンピックの開会式や試合があっても、フランス人にとっては完全に忘れてしまうぐらいの大イベントになんですよ。
5. オリンピックとスポーツ単体の試合は別もの
フランス人にとってオリンピックと、通常のスポーツの試合は別のもの。フランス人が熱狂するスポーツはサッカーや、ラグビー、テニス、自転車レースなどがあります。オリンピックでこれらの試合があるときには、時間的に可能であれば見ることはあっても、何を差し置いても絶対に見る!と言うほどではありません。
特に夏のオリンピックの場合には、己のバカンスを楽しむことに集中するのがフランス人なので、同じ日に地元のクラブチームの試合があれば優先順位はもちろん、そっち。地元チームのサポーターをしている人も多いんです。
なお、フランス語でスポーツを楽しむ時に使えるフレーズを以下にまとめていますので、ぜひ現地観戦の時に使ってみてください。
6. オリンピック中のフランス国内やお店などは?
フランス人はワールドカップなどは盛り上がって気合が入るのに、オリンピックではまったく関心がないかのように国内でもお店でもオリンピックを感じさせられることはあまりありません。サッカーのワールドカップのときには、フランス国内のお店でも街中でもトリコロールカラーや青色に染まるのに、オリンピックで同じ現象が起きることってないんです。
数々のフランス人に「オリンピックなのに盛り上がってないね?」と聞くと「そんなに興味ないから」と言う答えがよく返ってきます。
7. フランス人はオリンピック選手に興味なし
オリンピック選手のドキュメンタリー番組や密着取材が多い日本に対して、フランスではオリンピック選手に関する特別番組などは存在しません。なぜならばフランス人は、オリンピックに興味があったとしても、オリンピック選手に対して興味があるわけではないのでプライベートなことはどうでも良いというのが本音です。
フランス人にとっては、そのフランス人が選手として勝利をおさめることが最重要事項であって、どんな生い立ちを経てどのような家庭環境で育ったのかとか、オリンピック選手になるまでの苦労話とか興味がないんです。また、フランス人全般的に、他人に対してプライベートなことに興味がない人が多いのも特徴です。
フランス人の性格については以下に詳しくまとめていますので、ぜひチェックしてみてください。
8. フランス人はオリンピックを喜ばない?
他国で開催されているオリンピックに興味のないフランス人ですが、それでは自国で開催されるオリンピックなら興味があるのか?と言うと実際はそうでもありません。特に現在は税金問題で揉めていることが多いので、2024年にパリで開催される予定のオリンピックに対しても、施設やその他のことで自分達の税金が上がるのではないか?とモヤモヤしているフランス人も多くいます。
また、パリでは家賃の値上がりなどが始まっている所もあるようですし、テロなどの懸念も色々あるようです。
なお、パリに行った時に困るのがトイレ。以下に詳しく特集していますので、旅行前にチェックしておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回はフランス人のオリンピックに関して、フランス在住の筆者が感じる特徴についてまとめて見ました。オリンピックをフランス人と過ごす人や、2024年のパリでのオリンピックに訪れて見ようと思っている人は、ぜひ今回ご紹介したポイントを参考にしてみてくださいね。
パリでのオリンピック開催中にフランスへ訪れる人は、自転車レースの最終地点の凱旋門も満喫して楽しんでください!
フランス人にとってオリンピックとは?在住者が感じる8つの特徴!
1. フランス人はオリンピックに興味がある人が多い?
2. フランス人は必ず勝つものには関心あり
3. フランス人にとってオリンピックは優先的ではない
4. フランス人が夏のオリンピックよりも好きなもの
5. オリンピックとスポーツ単体の試合は別もの
6. オリンピック中のフランス国内やお店などは?
7. フランス人はオリンピック選手に興味なし
8. フランス人はオリンピックを喜ばない?