フランス語の「いただきます」って、なんていうかご存知ですか?実はフランス語には、日本同様に作ってくれた人に感謝したり、食材の命を頂くための「いただきます」という意味のフランス語フレーズがありません。その代わりに「私は今から食事をするよ!」という意味のフランス語などがいくつか存在します。
でも、フランス語でなんとしても「いただきます」を言いたい!感謝を伝えたい!と思う人も多いですよね。そこで今回は、飲食店勤務の在仏20年以上の筆者が、食事を始めるときにフランス人が言うことの多い「いただきます」として使うことのできる簡単なフランス語フレーズをご紹介します。
フランス語でいただきますを言おう!そのまま使える10フレーズ!
1. Bon appetit! / ボナペティ / たくさん召し上がれ
フランス語で「いただきます」と言いたい場合に、いちばんしっくりくるのがこのフランス語フレーズです。
フランス語で「たくさん召し上がれ」という意味の言葉なのですが、レストランやサロン・ド・テ、一般家庭、学校の給食などとにかくどこでも耳にすることの多いフランス語フレーズです。複数人で食事をする場合には、みんなでお互いに言い合うことも一般的です。飲食店でテーブルに運んできてくれた人が言うこともありますが、この場合は「召し上がれ」という意味で使っています。
何も言わないのは、とっても感じが悪いので、この言葉に対しての返事は「Merci / メルシー」が良いですよ。レストランなどで隣り合わせた席の人や、先に料理を料理を運ばれてきた人に対してもあいさつがわりに「Bon appétit / ボナペティ」を使うことができますよ。
2. Bonne dégustation! / ボンヌ デグスタスョン / どうぞお召し上がりください
フランス語で「いただきます」という言葉に似た表現といえば、このフランス語フレーズです。似た表現というだけであって、自分で食事を食べ始めるときに言うというよりは、食べ始める人に対してとか、自分が料理を提供した相手に対していうことの方が多いです。複数人で飲食をするときなどに、一緒にいる人に対して言うこともあります。
本来の意味は試食や試飲をる人に対して使われる言葉なので、やたらめったら連発するのは止めましょう。
なお、現地のレストランで役立つフランス語フレーズを以下にまとめましたので、こちらも合わせて読んでみてください。
3. Merci! / メルスィー / ありがとう
フランス語でなにがなんでも「いただきます」を言わなくては食事が始められない!とか、長年の躾けの問題で言わずにはいられないという人も多いでしょう。そんな人は、フランス語の「ありがとう」という意味の「Merci / メルスィー」がおすすめです。食事や飲み物を運んで来てもらったら、飲食を始める前に相手の顔をしっかり見て言うようにしましょう。
なお、フランス語のありがとうの色々な言い方は以下の記事で紹介していますので、こちらも合わせて読んでみてください。
4. Je commence à manger! / ジュ コマンス ア マンジェ / お先にいただきますね
フランス語で「いただきます」と言いたいとき、食事を始める合図のようなものに、このフランス語フレーズがあります。直訳すると「じゃあ、私は食べ始めるね~」と言う意味になりますが、意外にこれが日本でいう「いただきます」としても使えてしまうんです。
同時に食べ始めるときには、あまり言いませんが複数人でレストランなどで食事をするときに先に運ばれてきた場合とか、先に食べ始めるときなどにも使えますよ。
5. On commence! / オン コマンス / はじめましょう
フランス語で「いただきます」と言いたいときに、複数人で食事を始めるときに使うことのできるフランス語フレーズです。直訳すると「はじめましょう」なので、意味的には「いただきます」ではありませんが、食べ始めるよ!という合図にはなるでしょう。
筆者がフランス語字幕の日本映画を見ていた時にも、「いただきます」という言葉が「On commence」と訳されていたのを覚えています。
6. J’ai faim! / ジェ ファン / おなかがすいた
フランス語で「お腹が空いた!」という意味のフレーズなのですが、食べ始めるときに「いただきます」のような感じで、このフランス語フレーズを使う人が稀にいます。お腹が空き過ぎて大変っていう場合には、このフレーズを連呼しながらてべるのも良いかもしれません。
ただ、女性はかわいらしく、男性なら皿やカトラリーまで食べつくす勢いでがっつきながら言うといいかもしれません。
7. Je vais tous manger! / ジュヴェ トゥー マンジェ / 全部食べます
フランス語で「全部食べます」という意味のフランス語フレーズですが「いただきます」というニュアンスにも使えます。運ばれてきたお皿を抱え込んで言うと、ただのガツガツしている怪しい人でしかないので、かわいらしく言うようにしましょう。
8. Je veux manger! / ジュ ヴー マンジェ / 食べたいです
フランス語で「食べたいです」という意味のフレーズですが「いただきます」を食事を始めるときの合図のようなものとするのであれば、このフランス語フレーズも使えます。
よくお店や屋台などで子どもがこのフレーズを叫んでいることもあるので、あまりに連発するのは恥ずかしいですが、おいしそうなものを見たときや早く食べたいっていうときにはこのフランス語フレーズを使ってみてください。
9. ça a l’air bon! / サ ア レール ボン / おいしそう
フランス語で「いただきます」のような気持ちを込めて言うならば、このフランス語フレーズも使えます。意味は「おいしそう」ですが、食べ始める前や食事が運ばれてきたときなどに使うことができますよ。
なお、フランス語のおいしいの色々な表現方法を以下にまとめましたので、こちらも一読してみてください。
10. Bonne santé! / ボンヌ サンテ / 健康に!
日本語の「いただきます」のような感覚で、複数人での宴会や食事などでの乾杯の時に使うことの多いフランス語フレーズです。意味合いは決して「いただきます」ではありませんが、どうしても何か言いたいときに使いましょう。
なお、フランス語で乾杯の時に使うフレーズは以下の記事で特集していますので、こちらもぜひ読んでみてください。
まとめ
いかがでしたか?
フランスでは食事を無言で食べることが普通なので、日本人として驚くかもしれません。もし「いただきます」が言いたかったら、今回紹介したフランス語フレーズを使うことができますが、特に何も言わずに食べ始めても誰にも何も言われないので、気にせず食事を楽しんでくださいね。
フランス語でいただきますを言おう!そのまま使える10フレーズ!
1. Bon appetit! / ボナペティ
たくさん召し上がれ2. Bonne dégustation! / ボンヌ デグスタスョン
どうぞお召し上がりください3. Merci! / メルスィー
ありがとう4. Je commence à manger! / ジュ コマンス ア マンジェ
お先にいただきますね5. On commence! / オン コマンス
はじめましょう6. J’ai faim! / ジェ ファン
おなかがすいた7. Je vais tous manger! / ジュヴェ トゥー マンジェ
全部食べます8. Je veux manger! / ジュ ヴー マンジェ
食べたいです9. ça a l’air bon! / サ ア レール ボン
おいしそう10. Bonne santé! / ボンヌ サンテ
健康に!