ギリシャはヨーロッパにありながらトルコなどアジアの影響も受けた魅力的な国です。青い海に人懐っこい人たち、ギリシャへ旅行に行って「こんなところに住めたらなあ」と憧れる方もいるのではないでしょうか。移住となればもちろんそれなりの覚悟が必要ですが、決して不可能ではありません。そこで今回は、ギリシャへの移住を考えているあなたに役立つ情報を紹介します。
ギリシャへ移住するあなたに知ってほしい7つのお話!
1. ビザ
日本人は6か月以内90日の滞在が可能です。このビザを延長するにはよほどの理由がないと難しいのが現状です。延長は最寄の警察署にて1年以内180日までの滞在延長が申請できます。但し申請には、銀行口座開設と1500ユーロの預金、警察署への手数料(500ユーロ)が必要です。ギリシャは2013年から外国人の投資促進のために25万ユーロ以上の不動産購入者に居住権を与えています。不動産は複数の不動産購入が認められ、合算で25万ユーロ以上あれば対象となります。就労も可能です。
2. おすすめの都市
さてギリシャと一言にいっても、何を求めて移住するのかによって理想の移住先は異なります。全体的にギリシャはほかのヨーロッパ先進国に比べて日本人が少なく、日本食などの入手はアテネのアジア系スーパーマーケットやわずかな日本専門店に限られまた高価です。ただロンドンやドイツの日本食材店ではオンラインの販売もしていますのでそれを利用するのも手です。ギリシャに在住している日本人のほとんどはアテネに集中しているので住みやすさという点ではやはりアテネやアテネ郊外がベストでしょうか。インフラも整っており物価も安く、多くの外国人が生活するコスモポリタンな都市です。
逆にギリシャをたっぷり満喫したい人にはエーゲ海の島がおすすめです。不便な点は色々とありますが窓から見える絶景と感動的な夕日はここでしか味わえません。ヨーロッパから移住している人たちも多いのでギリシャ語が話せなくても英語が意外と通じます。
3. 日本との違い
日本は世界中のどこの国と比べても便利な国だと思います。そんな快適な日本とギリシャの生活の違いを並べだしたらキリがありません。店が平日昼間や日曜日に閉まるのは普通です。また島のほうでは停電も頻繁にありますし、水道水を飲むのもおすすめしません。トイレで使用したペーパーはトイレに流さず備え付けの専用ごみ箱に捨てます。日本では当たり前のことが外国でも当たり前とは限りません。寛容さと適応力が必要不可欠です。
4. 物価
最低賃金がヨーロッパ先進国の半分ほどなのに対し物価は意外と高いのが現実です。都市や大きな島には大型スーパーなどもあり衣食住に必要なものは安値で手に入りますが、小さな田舎の島々では個人商店に頼るため割高ですし種類も少なめです。定期的に大きな島へ買い出しに出かける現地人も多いです。外食は比較的安く感じます。カフェの激戦区の都市部ではコーヒーとチーズパイを1ユーロで提供していたり、10ユーロあればおなか一杯食べて飲むことができる食堂もたくさんあります。
2015年6月からキャピタルコントロールが行われており、2016年6月現在ギリシャにある銀行口座からの引き落としは週400ユーロに上限されていますが、現在ギリシャ政府はこの規制の緩和に向けて動き出しています。日本を含む外国にある口座からの引き落としは制限されておらず、クレジットカードの使用も問題ありません。
5. 役所関係は苦労が多い
役所関係の書類審査が一回で済んだ記憶がないくらい何事にも時間がかかります。住民登録にしても都市によってそして担当者によって必要な書類が異なったり、大混雑の中何時間も待った上にたらい回しにされたり。新会社設立や建築関係は相反する様々な法律が存在し非常に分かりにくくなっており、相当な忍耐が必要です。
6. ギリシャの住宅事情
まず庭付きの一軒家というのは地方か都市なら郊外にあり、割合からみると少ないほうです。日本のようなマンションは存在しません。都市ではπολυκατοικία/ポリカティキアと呼ばれるアパート型の住宅が一般的で、大きさもカップル向けから大型のものまで様々です。同様に島々でも一軒家は町の郊外にあり、中心部は古いテラスハウス型の住宅が一般的です。島々では壁の色やドアや窓のデザインを規制して伝統的な外見を守る工夫をしています。古い建物はメインテナンスも大変ですが、太陽に映える白い壁とカラフルなドアを誇りを持って維持し続けている印象を受けます。エーゲ海の島々の美しい街並みが人々を魅了し続ける裏にはこんな努力もあるのです。
7. 外国人に寛容的な国ギリシャ
ギリシャに住んでいて素晴らしいと思うこと、それは一人ひとりがお互いの個性を受け入れながら生きているということです。この点はさすがは民主主義発祥の国だと感心します。ヨーロッパ先進国から移住している人や隣国から出稼ぎに来ている人、この10年では中国系の移民もだいぶ増えました。中国人に間違えられることはあっても個人的に人種差別的な行為を受けたことはありません。キリスト正教が国教ですが同性愛者も多く個人的な意見の違いは尊重されていると感じます。同時に困ったときは助け合いうれしいときは皆で喜ぶ、そんな助け合いの精神も持ち合わせています。
まとめ
いかがでしたか?
日本のような便利さはありませんが奥深い文化、寛容的な人々そして美しい島々、ギリシャに住んでいてよかったと思うことはたくさんあります。金銭的には豊かでなくても皆人生を楽しんで毎日を過ごしています。自由気ままに生きたい人にはギリシャ移住はおすすめです。「住めば都」とは言い得て妙、いざ生活してみれば思っていたほど不便でもなく、逆にしがらみがなくストレスも少なく住みやすく感じます。移住は大きな決断、移住を考えている方はこのまとめも活用してしっかり検討してください。
ギリシャへ移住するあなたに知ってほしい7つのお話!
1. ビザ
2. おすすめの都市
3. 日本との違い
4. 物価
5. 役所関係は苦労が多い
6. ギリシャの住宅事情
7. 外国人に寛容的な国ギリシャ