ギリシャのインフルエンザや風邪にまつわる6つの豆知識!

(flickr By Dimitris Kamaras)

インフルエンザや風邪が流行する季節は健康管理にも気を使いますよね。マスクやうがいなどの衛生管理、または免疫力を高める食品を積極的に取り入れるなど皆さん色々試しているのではないでしょうか?ギリシャにも季節によって流行る病気がありますし、独特ともいえる風邪の予防・対処法があります。そこで今回は、ギリシャの風邪にまつわる豆知識をご紹介します。

 

ギリシャのインフルエンザや風邪にまつわる6つの豆知識!

 

1. とにかく水分補給!

ギリシャでは体の調子が悪いとき、必ず聞かれるのが水を飲んでいるかです。水分補給は夏の暑いギリシャでは欠かせません。そしてギリシャ人は日頃から水をこまめに飲みます。食事の際もお酒を飲む時も必ずミネラルウォーターがテーブルに並びます。体の毒素や老廃物を外に流すのに非常に重要な役割を果たしてくれます。ミネラルウォーターはどこでも低価格で売られていますので、旅行中でもバッグに入れておくなど、こまめに水分補給するようにしましょう。

他の飲み物よりも水を奨められますが、他にも風邪の予防になる又は風邪の時に飲まれる飲み物はあります。例えばオレンジジュース。ジューシーで甘いオレンジを豪快に絞ったジュースは家庭でも町中のカフェでもよく飲まれます。市販のジュースよりも甘さも控えめで、何よりもたっぷりのビタミンCで風邪の予防にもなります。また、レモンや蜂蜜を入れた紅茶やカモミールなどのハーブティーもよく飲まれます。お茶は、ちょっと吐き気がするなどお腹が落ち着かないときにも飲まれます。同様にお腹の調子が悪いときにはぬるくて炭酸の抜けたコーラを飲むといいという民間療法もありますが、効果のほどは?です。

 

2. 夏の大敵、胃腸炎

ギリシャのインフルエンザまたは肺炎による死亡率は日本より低く、日本の冬のようにインフルエンザが大流行することはあまりありません。冬でも湿度が比較的高いためです。ただ、夏になると胃腸炎に多くの人がかかります。大腸菌やサルモネラを含む細菌性・ノロやロタを含むウィルス性など原因はさまざまですが、調理が不適切な食品の摂取や感染者との密接な接触によって感染します。ギリシャの夏は暑く、食品の管理が甘かったり長時間常温で放置された場合などに菌が増殖しやすいことが理由と考えられます。

ホリデーや外出で外食することが増える夏。家では気をつけていても、外食で食品の管理がどこまで行き届いているかは心配。クルーズやブッフェなど食べ物が並べられ不特定多数の人が行き交うところでは、できるだけ新鮮で調理してから時間が経ちすぎていないものを選ぶのが重要です。また、飲食店でも屋外の席で食事をするのが普通のギリシャ。場所によってはハエが気になるところがあるのも事実です。店を選ぶ際には頭にいれておくといいですね。

手洗いなど衛生的な生活習慣は予防に繋がります。もしかかってしまった時は、病院へ行って薬をもらうのが一番です。自力で治すのよりずいぶんと早く回復しますし、苦しまなくてすみます。重度の場合は抗生物質も処方されます。脱水症状になりやすいので飲める範囲でこまめに水分を補給しましょう。

 

3. 食べて治そう

一般的にギリシャで風邪によいとされる食品は、ニンニク、唐辛子、タマネギ、レモンなどの柑橘類、亜鉛を含むナッツ類などです。また、病人食の代表とも言えるお粥はギリシャではλαπάς/ラパス(文中ではスを抜いて「ラパ」と言われます)と呼ばれ、風邪の時には日本と同様よく食べられます。ちなみに「パ」ではなく「ラ」にアクセントをおいてしまうと牛のハラミの部分を指してしまうので、発音に気をつけてください!

 

4. 栄養補給にはチキンスープ

風邪や胃腸炎が治りかけて食事ができるようになったら、ギリシャではκοτόσουπα/コトスパと呼ばれるチキンスープを奨められます。丸鶏と人参・タマネギなどの野菜でとられた出汁で炊いたお米のスープです。タンパク質は体の回復に重要ですし、さっぱりしていて日本人の口にもとてもあう美味しいスープです。風邪を引いていなくても、食欲がないときや二日酔いのときなどもオススメです!

 

5. 鼻うがい

最近日本でも話題になっていますが、鼻づまりや喉の痛みなどの症状があるときは非常に一般的に行われます。特に自分で鼻をかんだり痰を出すことが苦手な幼児には必ず鼻うがいを奨められます。嫌がる子供を押しつけながら鼻に水を入れるのは最初は少し抵抗がありますが、鼻づまりで夜眠れずに辛い思いをするということが激減します。子供自身も鼻うがいをすると楽になるのか、慣れてくると嫌がらなくなります。薬のような副作用もありませんし、非常に安全で理に適った方法です。筆者が病院で習ったギリシャ風のやり方は、首をかしげる様に顔を90°横に傾けて上側の鼻からゆっくり食塩水を針の無い注射器で入れ、下側の鼻と喉から水が出てくるようにやる方法です。吸い込む方法より耳に入ることが少なく、息は口からゆっくりするのがポイントです。生理食塩水と注射器はどの薬局でも安く手に入るので便利ですし、スポイト状の使い切りタイプのものも市販されています。

 

6. カッピング

カッピングをご存知ですか?ガラス容器にアルコール類を入れて燃やし、皮膚に押し当てて吸い付かせ、血行を促進する民間療法です。ギリシャ語ではβεντούζα/ベンテゥーザと呼ばれ、治療に使われるカップを指します。ギリシャでの歴史は古く、紀元前400年前にはすでにヒポクラテスが内科治療などに用いていたと言われています。現代では風邪の引き始めにカッピングが効くと言われます。ポイントはカッピングをしたらすぐに寝ること!体を冷やすと逆効果と言われています。肩こりなどにもよく効きます。背中につく紫色の痕は初めて見るとビックリですが、痕がつきやすい箇所こそコリや痛みがあり、血流の悪い箇所のようです。

 

まとめ

いかがでしたか?
ギリシャに根付く民間療法にもギリシャならではの知恵が詰まっているようです。それぞれの土地にはそれぞれの予防法や対処法があります。旅先で大変な思いをしないためにもぜひこの豆知識を頭の片隅に入れておいてくださいね。ではπεραστικά/ペラスティカ(お大事に)!

 

ギリシャのインフルエンザや風邪にまつわる6つの豆知識!

1. とにかく水分補給!
2. 夏の大敵、胃腸炎
3. 食べて治そう
4. 栄養補給にはチキンスープ
5. 鼻うがい
6. カッピング

 


あなたにおすすめの記事!