クリスマスと言えば、ヨーロッパ全土が一様に盛り上がる一大イベントですね!カトリックの国であるアイルランドでも例外ではなく、クリスマスの行事は古くから大切にされてきました。
今回は、そんなアイルランドの気になるクリスマス事情について詳しくご紹介します。
アイルランドのクリスマス調査!現地の7つのおもしろ事情!
1. いつからクリスマス?
同じヨーロッパでも、実は国によって微妙に祝う日が異なることがあるクリスマスですが、アイルランドは、24日(クリスマスイブ)~26日(聖ステファノデイ)が主にクリスマスの祝日として扱われるようです。
クリスマスムードの始まりは11月の終わりから。各地でクリスマスマーケットが開かれ、お店にはAdvent calendar(12月1日~24日までの日めくりカレンダーのようなもの)やクリスマス用の飾り、ギフトが並び始め、街が一気に活気づきます。12月に入ると毎日曜日をアドベンドとして祝い、人々はクリスマスの到来を待ちわびます。
2. アイリッシュにとっての一大イベント
冒頭でも書きましたが、カトリック色の強いアイルランド人にとって、クリスマスは1年で最も大きなイベントだと言っても過言ではありません。実に1カ月以上、街はクリスマスムードで装飾され、店頭には赤と緑のプレゼントが並び、人々はクリスマスに向け様々な準備をします。
アイリッシュパブももちろんクリスマス仕様にデコレイトされ、クリスマスに向けライブミュージックがほぼ毎週、各地で催されます。入場料無料で楽しめるところもたくさんありますので、是非足を運んでみることをおすすめしますよ!
3. アイルランドのクリスマスマーケット
クリスマスマーケットと言えば、ドイツやオーストリア、フランス(ストラスブルクなど)が有名ですが、前述しましたように、アイルランド各地でもクリスマスマーケットが開かれます。
ホットワインやチョコレートなどの飲食店や、クリスマス用の装飾品を取り扱った露店が集まる他、ダブリンやコークなどの比較的多きな街では、期間限定の観覧車なども隣接され、街が華やかにライトアップされます。規模はそれほど大きくありませんが、歩いて回るだけでもクリスマスの雰囲気を楽しめますよ。
4. そして意外にも静かなクリスマス当日
では、いざ当日はどうなるのでしょうか。
24日の夕方、多くのお店がいつもより早く閉まります。スーパーマーケットやデパートはもちろんのこと、いくつかのパブやレストランも定休日となることがあります(逆にいつも以上に賑やかになるパブもありますが)。
そして25日、ほぼ全域のお店や飲食店がお休みになります。街のイルミネーションやデパートの飾りは相変わらずクリスマスカラーで素敵なのですが、街は閑散とした雰囲気となります。バスや電車などの交通機関もほぼ運休になってしまうので、郊外や田舎に住んでいる場合は、街の中心地にたどり着くこともできません。
そう、この日は外出する日ではなく、家族と自宅でゆっくり過ごす日なのです。アメリカや他ヨーロッパへ移住したアイリッシュも、この日は地元に戻ってゆっくり家族と食卓を囲み静かに過ごします。日本人にとっての、年末・年始の休日のような感覚に近いかもしれませんね。
5. クリスマスディナーはターキーがメイン
25日に空いているレストランはもちろんありますが、家族とゆっくりご家庭でクリスマスディナーを楽しむという人が多いようです。アイルランドのクリスマスの伝統料理はターキー、それにアイルランドらしく、ポテト、にんじん、グリンピース(この3つはほぼ定番です)などがトッピングされます。
6. クリスマスの後にやってくる、特別な26日
キリスト教のルーツでは、最初の殉教者ステファンを記念した日として聖ステファノデイとし、アイルランドでもそう呼ばれてきました。しかし近年はイギリス同様、Boxing day(昔、教会が貧しい人のためにチャリティーを募り、26日にその集められた品を入れた箱が開けられたことに因むとされている)と呼ばれることも増えているようです。
現在Boxing dayと言うと、Black Friday(黒い金曜日)に並ぶ1年で最も規模の大きいバーゲンセールが行われる日としても認識されています。閑散としていたクリスマスから打って変わり、この日は街中の至る所で大安売りが始まるので、街に活気が戻ります。公共交通機関も動き始めますが、土曜ダイヤで動くなど、一部はクリスマスホリデイの一環としているところもあるようです。
7. おまけ:クリスマスジャンパーデイ(セーター)とは?
一昔前は子供たちが母親やおばあちゃんからもらったような手編みのクリスマス柄のセーターですが、近年はあえてそれをチャリティや新しいイベントに利用する動きがあります。アメリカやイギリスからブームが始まり、その流れはアイルランドにもやってきました。
12月の第3金曜日はクリスマスジャンパーデイ(アイルランドでは毛糸のセーターをジャンパーと言います)として、学校や一部会社のオフィス、また街ゆく人も多くの人がこのクリスマス柄のセーターを身につけます。
これに先立ち、多くのファストファッションのお店では「これでもか!」というほどのベタな、そしてちょっと時代遅れを感じるクリスマスセーターを売り出します。街のあちこちで見られると思いますので、是非思い出の1つとして、購入されてみてはいかがでしょうか?
まとめ
クリスマス当日は街全体が静かになってしまうため、もし旅行を計画されているのであれば、クリスマス前の時期に行かれるといいかもしれませんね!街のあちこちで素敵なクリスマスミュージックを聞くことができるので、是非いろいろなパブに足を運んでみることをお勧めしますよ。
アイルランドのクリスマス調査!現地の7つのおもしろ事情!
1. いつからクリスマス?
2. アイリッシュにとっての一大イベント
3. アイルランドのクリスマスマーケット
4. そして意外にも静かなクリスマス当日
5. クリスマスディナーはターキーがメイン
6. クリスマスの後にやってくる、特別な26日
7. おまけ:クリスマスジャンパーデイ(セーター)とは?