お隣の国、韓国は何かと身近に感じる国ですが、見た目も文化も大きな違和感がない分、お付き合いの方法も日本式で通じるだろうと考える人が多いようです。しかし、韓国はあくまでも大陸気質の国。筆者は韓国に現在住んでいますが、いざ暮らしてみると日本人にはない国民性を感じることが多々あります。今回は、日本人とは異なる韓国人の性格の特徴と、仲良くなるために必要な8つのコツについてご紹介します。
韓国人の性格調査!現地で仲良くなるための8つのコツ
1. 最初の壁は厚い
意外かも知れませんが、韓国人は初対面の人やよく知らない人に対しては警戒心を持ち、無表情で無愛想な態度をとることがよくあります。筆者の場合、日本と同じ感覚で知らない人に対してもニコニコ笑顔で愛想よく接していると、韓国人の友人に「軽く見られるかも」と指摘されたことがあります。悪気はないのですが、軽々しく見られたくないというプライドが高い韓国人は、日本人に比べるとよく知らない人に対して一見ぶっきらぼうな態度をとります。しかし、ここでひるんでしまうと関係は進みません。気にせずに話しかけたり、助けを求めたり、挨拶を交わしたり…という何か小さなコミュニケーションをきっかけに、最初の壁を打ち破ることが肝心です。
2. 心を許せばあっという間に仲良し
韓国人の性格は単純で純粋な一面もあり、お互いに一旦心を許すと、あっという間に距離が近くなります。世話好きな性格でもあるため、相手に困ったことがあれば積極的に助けようとしたり、包み隠さず自分の身の上話をしたりします。おしゃべりやお茶、食事に誘われることも多く、自宅に人を招いたり、招かれたりという文化も日本より気軽な雰囲気です。ただ、親しくなった相手に対しては遠慮も少なくなるので、日本的な気遣いや配慮に欠けている…と感じることもあるかも知れません。例えば、筆者の日本人の友人は、親しくなった韓国人のママ友を自宅でのお茶タイムに誘うと、夕食の時間になってもなかなか帰ろうとしないことに当惑していました。親しくなった時の距離感が、日本に比べぐっと近い気がします。
3. 迷惑よりも人情
日本では幼い頃から他人に迷惑をかけてはいけないという教育が徹底的に行われますが、韓国ではある程度の迷惑は、関係を深めるための必要悪のように受け止められるのかも知れません。「迷惑=悪」ではなく、迷惑をかけたり、かけられたりする過程で、人情が深まり、人間関係が近くなると考える人が多いようです。(勿論、迷惑の度合いにもよります)例えば筆者の場合、妊娠中の出勤電車の中で席を譲ってもらった経験が数多くあり、満員電車でもほぼ毎日座って通勤していました。あるいは、大きなカバンを持ってバスに立ち乗りしていると、座っているおばあさんが私のカバンを奪い取るようにして(笑)自分の膝の上に置いてくれた経験が何度もあります。子連れで歩いていると、見知らぬ人に話しかけられたり、子供を触られたり、もっと厚着させなさいと注意されたり、キャンディをくれたりすることも多々あります。いずれも日本では「ありがた迷惑」と受け止められる行為かも知れませんが、韓国ではさらっと受け流しましょう。とにかく「人情」が韓国における人間関係のキーワードです。
4. 熱しやすく冷めやすい
これは大多数の韓国人が自ら認める性格ですが、とにかく熱しやすく冷めやすいことが韓国人の特徴です。韓国では「お鍋気質」という言葉があり、あっという間に熱くなるけれど、冷めるのも早い国民性を意味しています。大きな事件や事故が起きた時の韓国人の反応はストレートで、瞬く間に驚きや怒り、悲しみが社会全体を包み込みます。そこから一歩進んで、様々なキャンペーンや募金運動、デモ等の行動に繋がるのも韓国の特徴です。しかし、時間の経過と共に、その熱狂ぶりがあっさり忘れ去られるのも大変早い気がします。多くの韓国人が自分たちの「お鍋気質」を改善し、瞬間的な感情の起伏を表現することに尽きず、そこから得られる教訓や反省を通じて、根本的な問題の改善にもっと焦点を当てるべきだと指摘しています。
5. 強烈な仲間意識
韓国人は家族や親戚関係、友人との連帯感がとても強いばかりでなく、出身地や卒業した学校、生まれ年、軍隊での所属など、あらゆる分野で自分との共通点を探ろうとします。共通点のある人とは一気に距離が近くなり、自分側の人間と認識します。このような強い仲間意識や団結力は長所として働く場合もありますが、場合によっては社会のあらゆる分野で「分裂」を生み出す原因にもなっています。単純な基準で味方か、味方ではないのかを区分してしまう習慣は、地域感情をエスカレートさせたり、ステレオタイプな基準で相手にレッテルを貼ったり、学校でのイジメに繋がったりすると指摘されていますが、歴史的に根深い背景もあるため、改善には時間がかかりそうです。
6. 韓国式コミュニケーション
韓国人同士のコミュニケーションは一般的に日本より濃厚です。韓国の街を歩いていると、大人の女性同士が手をつなぎ、腕組みをしながら歩く様子や、肩を組んで歩く男子生徒、母親にハグする男性、女子大生が母親と手をつないでショッピングする姿…など、どれも珍しいものではありません。スキンシップの濃さだけではなく、一つのお皿を何人かで囲んで一緒に食べたり、お酒を飲む時に杯を回したり…という食文化にも、韓国ならではの濃厚な距離感を感じます。最近は衛生的に良くないという意識が高まってはいるものの、家族や親しい友人同士なら平気という感覚がまだ一般的です。お金の計算もきっちり割り勘するより、今日は私が払うから次回はご馳走してね…という風に、あまり細かい計算をしないのが特徴です。
7. 儒教的な価値観
韓国にはまだまだ儒教的な価値観が根強く残っており、目上の人に対する礼儀や挨拶、親孝行などを重視します。最近の若者はお年寄りに席も譲らない!という声もありますが、日本に比べるとお年寄りや目上の人を敬う精神がまだ強く残っています。従って、韓国人は年齢の差に非常に敏感で、子供たちでさえ互いに何歳かを確認し、年上の子に対しては慎重に行動します。一旦相手が年上だと分かれば、相当親しくならない限り「尊待言葉」という年上に対する言葉づかいを崩しません。また、上司や目上の人とお酒を飲む時は、顔を隠すようにして横を向いて飲むこと、タバコは隠れて吸うこと、必ず両手を使うこと…等の態度が、韓国では常識として受け止められています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
日本と韓国は「近くて遠い国」とよく表現されますが、実際に現地で長年暮らしてみると、本当に多くの違いがあることに気付かされます。韓国人の性格はよく「アジアのラテン民族」と言い表されますが、熱しやすく冷めやすく、情が深くて楽観的、歌や踊りが大好きでせっかちな民族…というのが韓国人も認める一般的な解釈のようです。微妙な違いを楽しみながら、韓国人と上手なお付き合いをしてくださいね。
韓国人の性格調査!現地で仲良くなるための8つのコツ
1. 最初の壁は厚い
2. 心を許せばあっという間に仲良し
3. 迷惑よりも人情
4. 熱しやすく冷めやすい
5. 強烈な仲間意識
6. 韓国式コミュニケーション
7. 儒教的な価値観