あなたはニカラグア共和国と聞いて、すぐにどこにある国かわかりますか?日本にはなじみのない国ではありますが、実は旅行や観光で訪れてみると人々の人柄の良さに心癒される国です。
そこで今回は、ニカラグア在住の筆者が、穴場の国ニカラグア共和国について詳しくご紹介します。
ニカラグア共和国ってどんなトコ?旅行前に押さえたい9つの特徴!
1. どこにあるの?
ニカラグア共和国は、アメリカ大陸・中米に位置し、北をホンジュラス、南をコスタリカに国境を接し、東をカリブ海、西を太平洋に臨みます。メキシコの南側、南米大陸までの間の細くなったところが中米で、ベリーズ、グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグア、コスタリカ、パナマの7つの小国が連なっています。
2. 交通手段
ニカラグアへの入国は、飛行機で首都マナグアのアウグスト・セサル・サンディーノ国際航空に到着するか、隣国(北はホンジュラス、南はコスタリカ)から陸路で入る方法があります。
飛行機は直行便はなく、アメリカもしくはメキシコで乗り継ぐ必要があります。国内に電車はなく、移動にはバスまたは飛行機を使います。
3. ニカラグアってどんなトコ?
公用語はスペイン語。国民の70%以上がメスティソと呼ばれる混血で、グアテマラなどと比べると先住民の比率は低いです。日本との時差は-15時間、通貨はコルドバですが、どこでも米ドルが通用します。
首都はマナグア。雨季(5月~10月)と乾季(11月~4月)がある熱帯性気候で、首都の平均気温は27度ですが、北部および中部山岳地帯はより低く、東部カリブ海沿岸は高温多湿です。治安は周辺諸国と比べれば格段によく、首都マナグアでは注意が必要ですが安全です。
湖と火山の国と言われるニカラグアには、西部太平洋岸に沿って火山帯があり、活火山も多いです。活火山でもっとも有名なのはマサヤ火山で、火口まで行ってマグマを覗くこともできます。中米で一番大きいニカラグア湖に浮かぶオメテペ島も2つの火山でできています。
4. ニカラグアへの旅でおすすめのポイントは?
ニカラグアのよさは、作られたものが少ないところではないでしょうか。繊細かつ精巧な仕事をする日本人から見て、ニカラグア人の仕事は雑で粗削りに見え、手工芸品や料理、建物等に、きれいに出来上がったものや完璧に整えられた空間を求めるのであれば、ニカラグアは期待外れの国になってしまいます。
しかし、素朴だけど嘘のない人々や自然、そのなんにもなさに癒される人がいることも確かです。日本人が日々の暮らしで感じている圧迫感をニカラグアで感じることはありません。時間も空間もゆったりと流れ、人々も自然体で親切です。
そんなニカラグアのお土産は以下の記事をぜひチェックしてみてください。きっとお好みの品物が見つかることでしょう。
5. 食べ物
ということで、食べ物もレストランではなく、ニカラグアの庶民の味を紹介します。
◆ナカタマル(Nacatamal):
ビターオレンジ等で下味を付けたトウモロコシ粉をラードで練って、やはり下味を付けた豚肉、米、トマト、じゃがいも、玉ねぎ、ピーマン等を加え、バナナの葉できつく包んで茹でた保存食。様々な食材がトウモロコシ粉に混ざり合い絶妙な味を作り上げ、病みつきになる国民食です。
◆ビゴロン(Vigoron):
茹でたキャッサバ芋をほぐした上に、揚げた豚皮と豚肉を乗せ、酢と塩で味付けをしたキャベツとトマトのサラダをトッピングしたもの。持ち帰りの際に、お皿代わりにバナナの葉に包むのが普通です。サラダと豚皮とキャッサバをバランスよく混ぜ合わせ、手でつまんで食べるのがニカラグア流です。
◆ラム酒フロール デ・カーニャ(Ron Flor de Caña):
「サトウキビの花」の名を持ち、40ヶ国以上に輸出されている、ニカラグアが胸を張って自慢できるラム酒です。ラム酒と言えば、日本ではロンサカパ、バカルディ、ハバナクラブなどが有名ですが、フロール・デ・カーニャは、世界中のコンペでメダルを獲得している、味わい深く癖がないラム酒です。
なお、ニカラグア料理については、以下で詳しく紹介されていますので、こちらも合わせてチェックしてみてください。
6. ラス・セゴビアスのダイヤモンド:エステリ (Estelí)
ニカラグア北部山岳地帯ラス・セゴビアスの中心となる都市がエステリです。首都マナグアから特急バスに乗り2時間半で到着します。周囲を山に囲まれているため、首都に比べると朝晩は冷え込みます。
ここからは北部の中核都市マタガルパ、ヒノテガ、オコタル、ソモトまでの便がよく、近くにエコ・ツアーの見どころもあります。街のぶらぶら歩きも、エステリでは危険はあまりありません。
おしゃれなカフェやレストランがあり、ちょっとしたホテルなら観光マップも置いてありますので、それを見ながら明日の予定をゆっくり考えることもできます。タバコとコーヒー栽培という基幹産業があり、清潔で「ラス・セゴビアスのダイヤモンド」と呼ばれるにふさわしい街です。
なお、ニカラグアの治安については以下の記事で詳しく特集していますので、合わせて読んでみてください。
7. サン・ファン河:サン・カルロスとエル・カスティージョ (San Carlos y El Castillo)
ニカラグアの南部、コスタリカとの国境にある大河サン・ファン河。琵琶湖の約12倍でラテンアメリカ第2の湖ニカラグア湖は、南東に位置するサン・カルロスからサン・ファン河に流れ出て最後はカリブ海に繋がります。サン・カルロスまでは首都から特急バスで5時間。飛行機やフェリーで来ることもできます。
このサン・カルロスからサン・ファン河を1時間半下ると、17世紀に海賊やイギリスの攻撃に備えるために建てられた要塞(エル・カスティージョ)があります。素朴なサン・ファン河の水上の旅を是非味わってください。
8. ひょっこりひょうたん島:オメテペ島 (Isla de Ometepe)
首都から特急バスで2時間、リバスの街から4kmのサン・ホルヘにオメテペ島行きのフェリー乗り場があります。フェリーはほぼ1時間毎に出航し、約1時間で島に到着します。
淡水湖に浮かぶ島では世界一で、本当に自然の他には何もありませんが、欧米人はそういう環境が大好きですよね。ここでは、火山トレッキング、サイクリング、乗馬、カヤックなどもできます。
いずれにしても、ゆっくり時間を持って滞在し、大いに自然を堪能してください。
9. ハンモック (Hamaca)
ニカラグアのお土産として最も人気がある色とりどりのハンモックは、素朴で味わいがあります。しかし、日本に帰るとその大きさにびっくり、どこにも吊るせるところがありません。ハンモック素材で作られたバッグなどがちょうどよいでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
まずはニカラグアを知り、ニカラグアへの旅の楽しみ方を知っていただきたく9つの特徴をご紹介しました。ニカラグアを2、3日で回ってしまおうと考えるあなたには、古都グラナダ、民芸品の街マサヤ、大聖堂があるレオン、リゾートしたければサン・ファン・デル・スールが定番スポットでおすすめです。
いっぽうで、ニカラグアについて「治安が悪い」「全く見どころがない」という旅人のクチコミをたまに見ますが、筆者個人としては「楽しみ方が違うんじゃないの?」と言いたくなります。
あなたが本当に心から日々の疲れを癒し、別世界に身を置きたい場合は、ニカラグアも十分その期待に応えられる国であることは間違いありません。
ニカラグア共和国ってどんなトコ?旅行前に押さえたい9つの特徴!
1. どこにあるの?
2. 交通手段
3. ニカラグアってどんなトコ?
4. ニカラグアへの旅でおすすめのポイントは?
5. 食べ物
6. ラス・セゴビアスのダイヤモンド:エステリ (Estelí)
7. サン・ファン河:サン・カルロスとエル・カスティージョ (San Carlos y El Castillo)
8. ひょっこりひょうたん島:オメテペ島 (Isla de Ometepe)
9. ハンモック (Hamaca)