日本でもかなり浸透してきたハロウィン。スペインでもハロウィンは少しずつポピュラーになってきているようです。コスプレをして楽しむ人も増え、街中で仮装した人をだいぶ見かけるようになりました。
ハロウィンの翌日は諸聖人の日というカトリックの祝日でお休みなので、遅くまで遊ぶ人もいます。諸聖人の日は亡くなった家族や親しい人を思う日になっています。今回は、スペインではどのようにハロウィンを過ごすのか、詳しく見ていきましょう。
スペインもハロウィンでコスプレする?現地のおもしろ6つの特徴!
1. スペインのハロウィンも時期は同じ
スペインでもハロウィンは日本と同じ10月31日に祝われます。翌日の11月1日が諸聖人の日(día de Todos los Santos)というカトリックの祝日で、これがスペイン版のハロウィンだと言う人もいます。
仮装したりカボチャなどの飾りで楽しんだりするハロウィンはアメリカ文化から入ってきたもので、スペインでは比較的新しいイベントといえます。
2. ハロウィン翌日は諸聖人の日の祝日で伝統的に過ごす
ハロウィンを楽しんだ翌日は諸聖人の日です。この日はカトリックの祝日で、諸聖人のほか、亡くなった家族や親しい人を思って過ごす日になっています。ハロウィンで夜遅くまで遊んだ人も、この日はちゃんと伝統的に過ごすようです。
スペイン人にとって11月1日は日本で言うとお盆のような感じです。家族みんなでお墓参りに行き、お墓をきれいにして、お花をお供えします。たくさんのお花が飾られた墓地はとてもきれいで明るい雰囲気です。
ちなみに、ペネロペ・クルス主演、ペドロ・アルモドバル監督の有名な映画「帰郷(Volver)」は、この諸聖人の日にみんなで墓地を掃除しているシーンから始まっています。故人を思う気持ちはスペインも日本も同じですね。
3. ハロウィンは若者や子どもが中心のイベント
スペインでもハロウィンはだんだんポピュラーになってきていはいますが、若者や子どもを中心に楽しまれているようです。
幼稚園や小学校では子どもたちが仮装したり、お菓子食べたりしてハロウィンを楽しみます。仮装のための衣装は市販のものもありますが、子どものために親が手作りすることも多く、ちょっと大変という声も。
若者は夜に仮装して、友達と出かけるのが定番です。バルやディスコテカに繰り出して、夜遅くまで飲んだり食べたり踊ったりして楽しみます。
4. バルセロナ、ガリシアのハロウィンはちょっと違う!?
バルセロナのあるカタルーニャ地方ではハロウィンの10月31日は「カスタニャーダ(Castañada)」という栗(castaña)を食べる伝統的なお祭りの日になっています。名前の通り、焼き栗や焼き芋を食べて祝う日です。
10月31日から11月1日にかけて、亡くなった人を弔うために夜通し教会の鐘を鳴らす役目の人が栗や芋を食べて活力をつけたというのがカスタニャーダの由来のようです。栗は昔から重要な栄養源だったのです。
この日はカタルーニャでは、焼き栗や焼き芋を食べ、モスカテル(Moscatel)という甘いワインを飲み、諸聖人の日にはパナジェッツ(panallets)という小さなお団子のようなお菓子を食べます。
焼き栗の日は、ガリシア地方ではマゴスト(Magosto)、バスク地方ではガスタニエラ(Gaztanierra)、アストゥリア地方ではアマグエツ(Amagüetsu)という名前で祝われていて、地方によって少しずつ祝い方が違っています。
そして、この時期から焼き栗や焼き芋の屋台が通りに並び始めます。秋にスペインに行ったら焼き栗を食べてみるのもいいですね。
なお、スペインの美味しい料理については以下にまとめていますので、ぜひ旅行前にチェックしてみてください。
5. ハロウィンのころに食べるお菓子
ハロウィンから諸聖人の日にかけて食べるお菓子がいくつかあります。甘いものが好きな人は見逃せません。
1つ目は「ブニュエロス デ ビエント / buñuelos de viento」。中にカスタードクリームやチョコ、生クリームなどが入った揚げ菓子です。このブニュエロスを1つ食べると、煉獄の魂が1つ救われると言われています。
2つ目は「ウエソス デ サント / huesos de santo」です。「聖人の骨」という名前ですが、骨の形そっくりというわけではないので、ご心配なく。アーモンドの粉で作ったマサパン生地で卵黄のクリームを包んだお菓子です。中のクリームは、最近ではチョコレートやママレード、バナナなどいろいろあるようです。
カタルーニャ地方ではパナジェッツというお菓子を食べます。アーモンドプードルと砂糖、松の実などで作られたボール型の甘い一口サイズのお菓子です。この季節限定のお菓子なので、この時期にカタルーニャ地方に行ったらお試しを。
また、スペインのワインに合うおつまみ特集を以下の記事でしていますので、こちらもぜひ現地で楽しんでみてください。
6. ハロウィンの雰囲気を楽しむならディスコテカ!
楽しみ上手なスペインの人たちにとっては、ハロウィンも楽しむための口実です。バルやディスコテカではハロウィンの仮装をした人たちが集まります。
たとえば、マドリードのサラ ミッティ(Sala Mitty)では仮装コンテストがあります。いつも人気のディスコテカ カピタル マドリー(Discoteca Kapital Madrid)もハロウィンでさらに盛り上がる様子。バルセロナなら、アポロ(Apolo)、 ソーホー(Soho)、オピィウム(Opium)、ラズマタッツ(Razzmatazz)などのディスコテカが盛り上がります。ハロウィンの時期に行くなら仮装は必須です!
まとめ
スペインでは比較的新しいイベントのハロウィンと伝統的な諸聖人の日が連続して祝われるのが対照的で、おもしろいですね。若者や子どもが仮装をして楽しむのは日本と同じです。スペインでハロウィンを仮装して楽しんだら、焼き栗や焼き芋、ブニュエロスなどのお菓子も試してみてください!
スペインもハロウィンでコスプレする?現地のおもしろ6つの特徴!
1. スペインのハロウィンも時期は同じ
2. ハロウィン翌日は諸聖人の日の祝日で伝統的に過ごす
3. ハロウィンは若者や子どもが中心のイベント
4. バルセロナ、ガリシアのハロウィンはちょっと違う!?
5. ハロウィンのころに食べるお菓子
6. ハロウィンの雰囲気を楽しむならディスコテカ!