スペイン語文法で初心者が絶対に押さえるべき8つの法則

スペイン語は世界21カ国で公用語をして使われています。そしてスペイン語を母国語とする人はなんと4億人あまりいると言われています。発音の観点から考えると、ローマ字読みに似たところがあるので比較的親しみが持てる言語です。しかし、いざ勉強を始めてみるとスペイン語の文法は難しい、ややこしいと考えている方が意外と多くいるようです。そこで今回は、スペイン語を勉強し始める初心者が、少しでもスペイン語の文法に対する抵抗が少なくなるように、押さえるべき8つの法則をご紹介します。

 

スペイン語文法で初心者が絶対に押さえるべき8つの法則

 

1. 人称代名詞 (主格)

スペイン語の人称代名詞には、私、君、あなた(彼、彼女)、私達、君達、あなた達(彼等、彼女等)があります。

・一人称単数
YO (ジョ) 私

・二人称単数
TÚ(トゥ) 君

・三人称単数
USTED(ウステーッ) あなた
ÉL(エル) 彼
ELLA(エジャ) 彼女

・一人称複数
NOSOTROS(ノソットロス) 私達
NOSOTRAS(ノソットラス) 私達(女性だけの場合)

・二人称複数
VOSOTROS(ヴォソットロス) 君達
VOSOTRAS(ヴォソットラス) 君達(女性だけの場合)

・三人称複数
USTEDES(ウステデス) あなた達
ELLOS(エジョス) 彼等
ELLAS(エジャス) 彼女等

*人称代名詞はよく省かれます。
誰のことか強調したい時や、誰のことを話しているかはっきりしていない時以外は、省いても大丈夫です。

*TÚ/ VOSOTROSとUSTED/ USTEDES の違い
二人称のTÚ/ VOSOTROSは親しい間柄で使われます。三人称のUSTED/ USTEDESは初めて会った人や、それほど親しくない間柄、或いは目上の人に使います。中米、南米では、国によってTÚ/ VOSOTROSの使用方法が微妙に違います。例えば、二人称単数TÚの代わりにUSTEDを用いたり、アルゼンチンやウルグアイなどではTÚの代わりにVOZが使用されます。また、二人称複数VOSOTROS/ASが殆ど使用されないのも中南米スペイン語の特徴です。

*NOSOTROS/NOSOTRASとVOSOTROS/VOSOTRAS
私達、君達を使う時、その主語が男性だけの場合、男性と女性が混ざっている場合にはNOSOTROSとVOSOTROSを使います。主語が女性だけの場合は、NOSOTRASとVOSOTRASを使います。

 

2. 動詞の活用 基本編

スペイン語の動詞は必ず、-AR,-ER,-IRのいずれかで終わります。

(1) -AR動詞 語尾のARが変化します。
例:Comprar(コンプラール) = 買う
一人称単数 Compro
二人称単数 Compras
三人称単数 Compra
一人称複数 Compramos
二人称複数 Compráis
三人称複数 Compran

(2)–ER動詞 語尾のERが変化します。
例:Beber(べベール) = 飲む
一人称単数 Bebo
二人称単数 Bebes
三人称単数 Bebe
一人称複数 Bebemos
二人称複数 Bebéis
三人称複数 Beben

(3) –IR動詞 語尾のIRが変化します。
例:Vivir(ヴィヴィール) = 住む
一人称単数 Vivo
二人称単数 Vives
三人称単数 Vive
一人称複数 Vivimos
二人称複数 Vivís
三人称複数 Viven

 

3. 不規則動詞 その1 「SERとESTAR」

どちらも日本語に訳すと「~です」に当たります。SERは性質を、ESTARは状態を表します。活用は以下のとおりです。

SER
一人称単数 Soy
二人称単数 Eres
三人称単数 Es
一人称複数 Somos
二人称複数 Sois
三人称複数 Son

ESTAR
一人称単数 Estoy
二人称単数 Estás
三人称単数 Está
一人称複数 Estamos
二人称複数 Estáis
三人称複数 Estan

 

4. 不規則動詞 その2 「重要な動詞」

「IR=行く VER=見る QUERER=欲しい TENER=持つ/持っている SABER=知っている DECIR=言う」。よく使う不規則動詞を見てみましょう。

IR
一人称単数 Voy
二人称単数 Vas
三人称単数 Va
一人称複数 Vamos
二人称複数 Váis
三人称複数 Van

VER
一人称単数 Veo
二人称単数 Ves
三人称単数 Ve
一人称複数 Vemos
二人称複数 Véis
三人称複数 Ven

QUERER
一人称単数 Quiero
二人称単数 Quieres
三人称単数 Quiere
一人称複数 Queremos
二人称複数 Quréis
三人称複数 Quieren

TENER
一人称単数 Tengo
二人称単数 Tienes
三人称単数 Tiene
一人称複数 Tenemos
二人称複数 Tenéis
三人称複数 Tienen

SABER
一人称単数 Sé
二人称単数 Sabes
三人称単数 Sabe
一人称複数 Sabemos
二人称複数 Sabéis
三人称複数 Saben

DECIR
一人称単数 Digo
二人称単数 Dices
三人称単数 Dice
一人称複数 Decímos
二人称複数 Decís
三人称複数 Dicen

 

5. 不規則動詞 その3 「HABER」

「HABER」には一人称、二人称、三人称以外に、不人称「HAY」があります。この不人称「HAY」は日本語の「ある」という意味になります。(英語のThere is/are )

(例)
Hay una persona. (人が一人います)
Hay dos manzanas. (りんごが2個あります)
また、「HABER」は完了形の時にも、英語の「HAVE」のように使いますので大変重要な不規則動詞です。

HABER
一人称単数 He
二人称単数 Has
三人称単数 Ha
一人称複数 Hemos
二人称複数 Habéis
三人称複数 Han

 

6. 男性名詞、女性名詞

スペイン語の名詞は、男性名詞か女性名詞がのどちらかに区別されます。これは次の項目で見る形容詞の使い方に大変関係があります。例外も沢山ありますが、今の段階では、語尾がOで終わっている名詞は男性名詞。Aで終わっている名詞は女性名詞と覚えておきましょう。
(例)
男性名詞-Libro(本)、Bolso(バッグ)、Ojo(目)
女性名詞-Mesa(机)、Playa(海岸)、Ropa(服)

 

7. 形容詞

スペイン語の形容詞は修飾する名詞の性(6.で見た男性名詞、女性名詞)と単数か複数かによって語尾が変化します。基本的には、名詞+形容詞となります。例えば、BONITO(美しい)という形容詞があります。

男性名詞/単数を修飾する場合は BONITO
男性名詞/複数を修飾する場合は BONITOS
女性名詞/単数を修飾する場合は BONITA
女性名詞/複数を修飾する場合は BONITAS

 

8. 否定文、疑問文

(1)否定文は、動詞の前にNOを付ければいいだけです。

(例)
Yo no soy Carmen. 私はカルメンではありません。
Mi chaqueta no es roja. 私のジェケットは赤色ではありません。

(2)疑問文も簡単です。肯定文と同じ、或いは主語と動詞の位置を変えると疑問文になります。両者とも最後を少し上げる感じで発音します。そして書くときは、最初は「¿」マークで始まり、「? 」マークで終わります。

(例)
¿Tú vives aquí? / ¿Vives tú aquí? 君、ここに住んでるの?
¿Usted habla japonés? / ¿Habla usted japonés? あなたは日本語を話しますか?

疑問詞を使った文は、疑問詞+動詞+主語となります。
(例)
¿Qué tiene usted? あなたは何を持っているの?
¿Cuándo viene ella? 彼女はいつ来ますか?

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?
スペイン語の基本はなんと言っても動詞の活用を覚えることです。最初のうちは面倒ですが、慣れると初めての動詞でも簡単に活用できるようになります。不規則動詞もよく使う大事な動詞が多い為、活用表などを見なくても意外と早く覚えられます。また、比較的簡単なスペイン語の読み方も、きっとあなたのスペイン語勉強の見方になってくれるはずです。

 

スペイン語文法で初心者が絶対に押さえるべき8つの法則

1. 人称代名詞 (主格)
2. 動詞の活用 基本編
3. 不規則動詞 その1 「SERとESTAR」
4. 不規則動詞 その2 「重要な動詞」
5. 不規則動詞 その3 「HABER」
6. 男性名詞、女性名詞
7. 形容詞
8. 否定文、疑問文


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