広大な大陸を誇るアルゼンチン。そんなアルゼンチンは南半球にあり日本の夏と冬の気候が逆転していると言えます。そんなアルゼンチンは、どの季節がどんな天気でどのような気候なのでしょうか。そこで今回は、筆者のアルゼンチン滞在経験も踏まえ、アルゼンチンのお天気情報をご紹介します。
アルゼンチン天気を徹底調査!旅行前に知りたい7つの特徴!
1. アルゼンチンはどんな場所にあるの?
アルゼンチンは南半球にあり、大西洋とは数千キロにも及びアンデス山脈に面しています。アルゼンチンには南米最高峰のアコンカグア山(6.960m)があります。アルゼンチンの北端は南緯22度。南端は「種の起源」の著者、チャールズ・ダーウィンがビーグル号で探検したビーグル水道に面しており、南緯おおよそ54度に達します。アルゼンチン大陸は南北約3,500kmに及びます。低地から高地、そして北から南へ、この広大な土地の気候が多様性に富んでいることは言うまでもありません。
2. 首都ブエノスアイレスの気候
ブエノスアイレスは南緯34度に位置します。東京が北緯35度です。気温などは東京と半年ほどずれていると考えても差支えがないでしょう。Servicio Meteorológico Nacionalの月別による気候の統計1961年~1990によると、8月の最低気温が8.3℃、最高気温が17.1℃、降水量が69.8mmとなっています。そして2月の最高気温は28.6℃、最低気温は18.9℃、降水量が117.6mmとなっています。日本の冬はブエノスアイレスでは夏に相当し、Tシャツ1枚で過ごすことができますね。
3. アンデス山脈の麓サルタの気候
サルタ州の州都であるサルタは南緯24度、標高約1,200mに位置します。この街の西側65㎞先には標高4,000m級のアンデス山脈が連なっています。アンデスから吹き下ろす風がこの街を乾燥させます。年間降水量は約750mmと東京の約半分です。Servicio Meteorológico Nacionalのデータによると、雨季は12~3月頃までで、月の降水量は110~180mmになります。この時期は日中の気温も高く最高気温は25~28℃、最低気温も15℃前後で推移します。乾季は5~9月頃までです。月別の降水量は10mm以下となります。この季節の中では6月が一番気温が低く、日中の最高気温は19℃、最低気温は4℃程度になります。旅行をするなら乾季がおすすめです。フリースなどを加えれば快適に過ごせるでしょう。
4. ワインの街、メンドーサの気候
南緯32度に位置するメンドーサは標高800mの高原にあり、南米最高峰アコンカグア山へのゲートシティになります。街中には登攀用具やダウンなどをレンタルするショップが幾つか点在しています。低湿度で温暖な気候、そしてアンデス山脈からの水の恵みで灌漑される土地で良質なブドウが栽培されます。アルゼンチン国内の70%近くのワインがここで生産されます。この街の気候は快適!の一言に尽きます。通年を通して月間降水量は40mm以下、乾季の時期には10mm以下となります。傘はほぼいらないでしょう。気温は乾季の7月で最高15℃、最低2℃程度、半面、1月~2月にかけては最高32℃、最低は18℃になります。
5. 風光明美な湖の街、バリローチェの気候
バリローチェはパタゴニア地方の北端とも言うべき街です。南緯41度、アンデス山脈の東に位置し風光明美なナウエル・ウピア湖に面しています。ここを訪れる観光客は多く、チリとアルゼンチンに跨るトロナドール山への登山ゲートシティでもあります。ここは地中海性気候に相当し、夏・冬共に乾燥気味の気候になります。World Weather Information Serviceによる1961年~1990年までの30年間の月別平均値のデータによると、5月~8月の4か月間は月に14日以上の降雨があります。そして降水量は115~140mmです。日本の初夏から真夏は雨季でかつ冬季に相当します。そして気温は雨季になるにしたがって低くなります。例えば8月の最高気温は7.9℃、最低気温は-0.9℃です。バリローチェのベストシーズンは11~3月です。月間降雨日数は5、6日、降水量は30mm以下、最高気温は17~22℃、最低気温は3~6℃です。日中は快適に、朝夕はフリースや薄手のダウンを持ち込めば快適に過ごせるでしょう。
6. ロスグラシアレス国立公園へのゲートシティ、カラファテの気候
カラファテはパタゴニア中部、南緯50度にある街です。 国立公園内には氷河があるように年間を通じて低温になります。ベストシーズンは春から秋に相当する10月~3月になります。Servicio Meteorológico Nacionalのデータでは、この季節の最高気温が14~18℃、最低気温が3~8℃です。月間降水量もこの季節は10mm前後なので傘は無用でしょう。しかし、パタゴニア地方は風が強いのでレインウェアは必須です。風から身を守ってくれますし、1枚羽織っているだけで快適に過ごせます。そして、この緯度まで来ると日照時間が長いという特権を得られます。例えば12月でも21:00頃までは外は明るいので、ヘッドライトがなくても歩けます。
7. 南米最南端の街、ウシュアイアの気候
最後は南米最南端の街、ウシュアイアです。南緯54度に達しここから南極ツアーも出てています。年間を通じて最高気温は5~15℃、最低気温は-1~5℃と気温差は小さいです。やはり日本の冬で言う1~2月頃に気温のピークが来ます。月間降水量も通年を通して毎月40~50mmと平均的です。ウシュアイアには1日に複数の季節があります。朝は吹雪いていたのに、突然晴れてきて暑い。だから半袖になろう。かと思えば突然、雨が降り出す。そしらたまた晴れる、というような目まぐるしく天気が移り替わります。ジェットコースターのような気候です。ウシュアイアでは全天候型に対応できるよう準備をしていった方が楽しめますよ。特に登山用のレインウェアがあると重宝します。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
アルゼンチンは全体的に日本とは季節が逆転しています。特にパタゴニアの旅行をするなら10~4月頃をおすすめしますよ。高緯度地方へ行くほど、夏季になると日照時間が長くなりますし寒冷地帯とはいえ日中は半袖で過ごせます。是非、南米の春から夏を謳歌してみて下さいね。
アルゼンチン天気を徹底調査!旅行前に知りたい7つの特徴!
1. アルゼンチンはどんな場所にあるの?
2. 首都ブエノスアイレスの気候
3. アンデス山脈の麓サルタの気候
4. ワインの街、メンドーサの気候
5. 風光明美な湖の街、バリローチェの気候
6. ロスグラシアレス国立公園へのゲートシティ、カラファテの気候
7. 南米最南端の街、ウシュアイアの気候