ベルギーの食べ物と言えば、ワッフル、チョコレートなどを思い浮かべるかもしれませんが、首都ブリュッセルは「食の都」と呼ばれ、世界的に有名なレストランがいくつもあります。何しろ隣国のフランスから、おいしいフレンチを食べにベルギーへ訪れる人がいるぐらいです。
今回は、北海の海の幸、アルデンヌのジビエを使った料理など数多くのおいしいものの中から、今回は選りすぐりのベルギー料理10選をご紹介します。
現地で絶対食べたいおすすめベルギー料理10選!
1. 定番のムール貝料理(Moules mariniere)
ベルギー料理の名物と言えば、ムール貝をセロリと一緒に白ワインで蒸した料理です。ムール貝が解禁となる7月中旬から4月の中でも、秋から冬にかけての時期が最もおいしくなります。
さて、この料理ですが、事前知識がないまま頼むと、料理が運ばれてきたときにびっくりしてしまうかしもしれません。何しろ1人前で1〜1.5kgという、バケツのような大鍋に入って運ばれてくるのですから。しかし、日本人好みのしっかりとした味つけで、湯気の上がるアツアツのムール貝を一口食べれば、そのおいしさの虜になり、あっという間に平らげてしまうことでしょう。このムール貝とベルギービールが非常に合うことは言うまでもありません。さらに鍋の底に残ったスープはムール貝の旨みが凝縮しており、フランスパンを浸して食べてもおいしいです。
ブリュッセルでムール貝を食べるならば「シェ・レオン」がおすすめです。何しろ1日で1tものムール貝が消費される人気店。予算は25〜30ユーロというところですが、「Formule des Leon」というセットメニューは、フリッツ、ムール貝500g、ビール250ccで16ユーロ程度なので、とてもお得です。レストランオリジナルのレオン・ビールも試したいところです。また、日本語メニューもありますので、語学に自信ない場合でも安心ですよ。
2. フリッツ(Frites)
ベルギーの国民食「フリッツ」、聞き覚えがない名前かもしれませんが、私たち日本人にもおなじみの料理です。
フリッツとはフライドポテトのことで、実は発祥の地がヘルギーなのです。ジャンクフードと侮ることなかれ、このフリッツも美食の国らしくおいしさの追及がなされています。二度揚げをして外側はカリカリ、中はふっくら、少し塩味のきいたフリッツには、マヨネーズ、パプリカのソースなどをつけて食べるのが一般的です。言うまでもなく、ビールが進む料理です。
ブリュッセルでフリッツを食べるなら、接客がフレンドリーな「Belgian Frit’n Toast」がおすすめです。1つ2.5ユーロ程度なので、軽いランチにもぴったりです。
3. ワーテルゾーイ (Waterzooi)
中世の古都ゲントの郷土料理です。直訳すると「水煮込み」ですが、鶏肉、ジャガイモ、ニンジンなどをクリームやバターで煮込んだ料理です。味わいは日本で食べられているクリームシチューと似ています。
ゲントでは鶏肉が用いられますが、このほかに魚介やウサギの肉を使うこともあります。ベルギーのスーパーでは、ワーテルゾーイの冷凍食品も売られているほど、ポピュラーな料理です。
4. 「世界一小さな町」で味わうジビエ料理 (Gibier)
ブリュッセルの南部、ワロン地方ではジビエ料理が有名です。毎年、狩猟が解禁になる秋から冬にかけて、人口500人のデュルビュイという世界一小さな町には、世界中から美食家がやってくると言われています。
町の中心にはお城があり、お土産屋さん、ペンションなどが並び、自然に囲まれた石畳の美しい町並みは、まるで絵本の中に出てくるような姿です。そんな小さな町デュルビュイには数多くのレストランが建ち並びます。
とりわけ「Le Sanglier Des Ardennes(アルデンヌのイノシシ亭)」は世界の美食家が注目するレストランで、日本の皇太子夫妻もベルギー訪問の際に訪れています。ジビエの時期には、イノシシ肉やシカ肉などを使ったフレンチを食べることができます。価格帯としては少し高めで、コースと飲み物で1人70ユーロ程度は必要です。ディナーは満席のこともあるので、事前にインターネット等で予約をしたほうがいいでしょう。
それよりも少し安価でカジュアルなお店であれば「Le Fou du Roy」がおすすめ。店内はアンティークなインテリアで彩られたロマンチックな内装で、女性好みのレストランです。目の前で黒トリュフをかけてくれるホワイトソースのラビオリが絶品です。
5. トマト・オー・クルヴェット (Tomates aux Crevettes)
クルヴェット・クリーズ(灰色の小エビ)という北海の夏の特産を使った料理です。指先ほどの小さなエビにマヨネーズを和えて、中身をくり抜いたトマトに詰めたものです。プリっとした食感と濃厚な小エビの味が広がります。
6. クロケット・オー・クルヴェット (Croquettes aux crevettes)
上記と同じく小エビを使った料理としては、クリームコロッケも有名です。衣はカリッとしており、中身の味つけが濃厚なので、ソースなしでそのままおいしく食べられます。
7. ホワイトアスパラガス (Asperges a la Flamande)
ベルギー人が春を待ちわびる理由の1つがホワイト・アスパラです。旬は4月下旬から6月と比較的短いため、この時期に訪れるなら、ぜひお試しいただきたい食材です。
日本で売られているホワイトアスパラガスと比較すると、太さ2cmを超えるものもあり、その大きさには驚くかもしれません。フランドル風では、ゆでた白アスパラガスにパセリ、ゆでたまご、溶かしバターをかけて、シンプルな味つけで前菜として食べるのが一般的です。
8. カルボナード・フラマンド (Carbonade flamande)
牛肉のブロック、マッシュルーム、玉ねぎなどをダークビールで煮込むというビーフシチューの一種です。まさにビール大国のベルギーらしい料理で、調理に使ったビールを飲みながら一緒に食べるのもオツなものです。じっくりと煮込んだ牛肉は非常にやわらかく、こってりとしたコクがあり、この料理もまたビールがよく進みそうです。
9. シコンのグラタン (Gratin de chicons)
聞き覚えがないかもしれませんが、シコンとはベルギー名産の野菜です。食感は白菜に少し似ており、みずみずしさがあります。甘さと苦みが協調し合うような味が特徴的です。ベルギーでは、シコンをハムで巻き、更にホワイトソース、チーズをかけて焼いて、グラタンにして食べることが多いようです。
10. オマール海老 (Homard)
前述のとおり、ベルギーはシーフードも大変おいしいのですが、その中でもオマール海老が非常においしいレストランがブリュッセルにあるので、ご紹介したいと思います。
その名は「Rugbyman Two」、地元の人がオマール海老を食べるならと挙げるお店です。ランチで33ユーロと決して安くはない価格設定ですが、アミューズ、前菜、メインのオマール海老、デザートはどれを食べても絶品です。特におすすめなのは、前菜で選ぶことのできるオマールのスープで、ぎゅっと旨みが濃縮されています。
メインのオマール海老は調理が選べますが、サラダ仕立てにしても、グリルにしても、どのチョイスでも間違いはないでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
現地で食べたいベルギー料理10選をご紹介しましたが、本当に数え切れないほど多くの魅力的な料理があります。おいしいものが大好き、食事が旅行の楽しみの1つだというあなたには、間違いなくおすすめの国です。食い倒れ目的で訪れれば、その期待が裏切られることは決してないでしょう。楽しいベルギー旅行になることを願っております。
現地で絶対食べたいおすすめベルギー料理10選!
1. 定番のムール貝料理(Moules mariniere)
2. フリッツ(Frites)
3. ワーテルゾーイ (Waterzooi)
4. 「世界一小さな町」で味わうジビエ料理 (Gibier)
5. トマト・オー・クルヴェット (Tomates aux Crevettes)
6. クロケット・オー・クルヴェット (Croquettes aux crevettes)
7. ホワイトアスパラガス (Asperges a la Flamande)
8. カルボナード・フラマンド (Carbonade flamande)
9. シコンのグラタン (Gratin de chicons)
10. オマール海老 (Homard)