南ドイツに位置するバイエルン州最大の都市、ミュンヘン。観光地として人気のこの街は経済面でも安全面でも欧州の優等生です。今回は、そんなミュンヘンを快適に観光するコツをご紹介します。あなたの旅の準備に役立てて下さい。
ミュンヘンを2泊3日で快適に観光するおすすめ7つのコツ
1. 見どころが集まる中心地
ミュンヘンの観光は中心街で丸一日楽しむことができます。中央駅周辺、マリエン広場(Marienplatz)には人気の名所が固まっており、外さない手はありません。マリエン広場はミュンヘン旧市街の中心に位置します。旧市庁舎、新市庁舎に囲まれた広場で、特に新市庁舎の仕掛け時計が有名です。毎日11時と12時(3~10月は17時も)にドイツ最古の仕掛け時計の人形が動きだします。
広場南側の聖ペーター教会(Peterskirche)はミュンヘンで最も古い教会。この教会の塔頂上から眺める景色は絶景です。ミュンヘンの旧市街地を一望できるので一見の価値があります。マリエン広場西側にはフラウエン教会(Frauenkirche)があります。玉ねぎ型のふたつの塔が特徴的で、旧市街地のどこからでも確認できるように、ミュンヘンの市内は設計されています。完成式典の前夜に残されたと言われる「悪魔の足跡」もお見逃しなく。
有名なレストランが集まるのも、このマリエン広場周辺。ホフブロイハウス(Hofbräuhaus)は中でも最も有名なビアホール。「幸せになりたいならホフブロイハウスに行け」と言うドイツ人までいます。店内の陽気な音楽を聴きながらのビールと白ソーセージはおすすめです。
また、中心地には市場やビアガーデンが多く、ドイツを満喫するにはもってこいです。200年以上の歴史を持つヴィクトリア―リエンマルクト(Viktualienmarkt)では新鮮な野菜、果物が販売されており、ビアガーデンには観光客だけでなく地元のドイツ人もたくさん。ドイツ人を身近に感じるには市場やビアガーデンは絶好の場所と言えるでしょう。その他、中心地には多くの教会、名所があります。中心地の観光を旅の一日に組み込むことで、その内容が濃いものになるのは間違いありません。
2. ミュンヘンの歴史に触れるならニンフェンブルグ宮殿へ
マリエン広場の西に車なら15分程で行けるニュンフェンブルグ宮殿(Schloss Nymphenburg)も外せない観光名所のひとつです。マリエン広場からバスや電車で行けるので、ここもついでに見ておくことをおすすめします。この宮殿はバイエルン選帝侯とその妻がイタリア人建築家に命じて設計された宮殿です。選帝侯の夏の離宮が見学可能で、数多くの価値ある収蔵品は一見の価値あり。広大な王宮庭園は見学無料で、天気が良いと 多くのドイツ人が散歩やランニングに訪れます初代バイエルン王のひ孫で、かの有名なルートヴィヒ2世が生まれたのもこの宮殿です。
3. サッカーが好きならアリアンツアリーナへ
さて、2日目はあなたの好みで行先が大きく変わります。サッカーファンならアリアンツアリーナ(Allianz Arena)は必ず行っておきましょう。サッカー観戦が盛んなドイツ。中でもバイエルン・ミュンヘンを擁するミュンヘンにはバイエルン・ミュンヘンのファンショップがいたるところでみられます。そんなミュンヒナ―がこよなく愛するバイエルン・ミュンヘンのホームグラウンドがこのアリアンツアリーナ。収容人員は6万6000人。ゲーム観戦の料金は期間によって変わるので事前に予約しておきましょう。ゲーム観戦以外でも、スタジアム内を回るガイドツアーが毎日あるのでサッカーファンは大いに楽しめることでしょう。また、建築物としても非常に優れたこのスタジアムの、夜のライトアップは一見の価値があります。
4. 公園を歩いてドイツ人の生活に触れる
ドイツ人は公園がとても好き。夏は太陽の光を浴びるため、冬は新鮮な外の空気を吸うため公園に出かける人がたくさんいます。有名な公園は観光地としても有名です。せっかくドイツまで来ているのに、公園?と思うことなかれ。日本の公園とドイツの公園は全く違います。ミュンヘン中心地で特に有名なのはイギリス公園(EnglisherGerten)とオリンピアパーク(OlympiaPark)。このふたつの公園はどちらも広い敷地を持ち、地元のドイツ人たちの散歩の定番の場所となっています。特に夏は芝生の上で日光浴をするため多くの人々で賑わい、イギリス公園では川の流れを利用してサーフィンを楽しむ人まで。出店やビアガーデンが出る期間もあり、ドイツ人の生活に触れることができます。旅を通じてドイツ人の生活の雰囲気をゆっくり感じたいのであれば、公園は意外な穴場と言えるでしょう。
5. 芸術が好きならオペラや美術館
ミュンヘンは芸術的にも優れた都市。オペラハウス、美術館、博物館が中心部に集まっています。中央駅北の博物館エリアには4つの著名な美術館があります。14-18世紀の芸術を取り扱うアルテ・ピナコテーク、18,9世紀のノイエ・ピナコテーク、20,21世紀のピナコテーク・デア・モデルネ、同じく20,21世紀の所蔵作品が並ぶブランドホースト美術館。中でもアルテ・ピナコテークとノイエ・ピナコテークは観光客から人気の高い観光名所となっています。ミュンヘン市内の美術館は日曜日に1ユーロになるので、混雑が気にならないのであれば、日曜日を狙うのもいいかもしれません。
6. ミュンヘン市の昼と夜
ミュンヘンでは、夏は21時頃まで明るく、冬は4時頃には暗くなります。市場や公園などの賑やかさが花の名所には明るいうちに行くことをおすすめします。また、宮殿や美術館は早い時間にガイドが終了することが多いので、昼過ぎまでには入っておく方が良いでしょう。教会は観光客お断りになる日曜日以外で、観光客が落ち着き教会らしい静けさを取り戻した夕方の来訪がおすすめです。
夜のライプアットで見ておきたいのはアリエンツアリーナ。運が良ければ三色違う、アリエンツアリーナの美しい造形を楽しめることができるでしょう。
7. これを知っておいて損はない!
ミュンヘン内の観光に欠かせないのが、公共交通機関。ミュンヘン市内はゾーンに分けられ、このゾーンをどれだけ移動したかで切符代が変わります。バスや路面電車、地下鉄どれを使うにしても、1ゾーン片道一回分の金額は2.70ユーロ。これらをたくさん利用するなら、一日乗り放題の乗車券か回数券を購入しておくと良いでしょう。中心地一日乗り放題の金額は5.80ユーロ。回数券は10枚つづり(1ゾーンにつき2か所消費)13ユーロ。ミュンヘン市内の自動券売機は日本語対応のものも多いので、購入自体は難しくありません。注意してほしいのは、切符を買った後。日時の表記がない一回券切符や回数券は必ずホームやホーム付近にある刻印機に通して日時をプリントする必要があります。
もう一つ、観光に欠かせないのは50セントコイン。ヨーロッパ全体で言えることですが、どの国も公衆トイレが有料です。多くのお店やデパートで50セントコインが必要になります。駅内などではまれに1ユーロかかることがあります。
覚えておくと良いドイツ語は「ビッテ(bitte)」。英語の「please」に当たる言葉ですが、「どういたしまして」や「どうぞ」など多くの意味を持っています。レストランで注文の後に「bitte!」を使ってみてください。
まとめ
いかがでしたか?
ミュンヘンは見どころが中心地に集まっているので、短い日程で名所を回るのは難しくありません。1日を中心地観光に充てて、2日目はあなたが何を見たいか、どんなドイツに触れたいかによって大きく変わってくるかと思います。今回の記事があなたの旅の計画を役立てば幸いです。Gute reise!(よい旅を!)
ミュンヘンを2泊3日で快適に観光するおすすめ7つのコツ
1. 見どころが集まる中心地
2. ミュンヘンの歴史に触れるならニンフェンブルグ宮殿へ
3. サッカーが好きならアリアンツアリーナへ
4. 公園を歩いてドイツ人の生活に触れる
5. 芸術が好きならオペラや美術館
6. ミュンヘン市の昼と夜
7. これを知っておいて損はない!