クリスマスといえば、イエス・キリストの誕生を祝う日ですが、日本では盛大な装飾やイベントなどを楽しむ一種のお祭りのような感覚ではないしょうか。近年はコスプレをする若者もたくさん見かけます。日本から約5時間程で行けるフィリピンは、スペインやアメリカの影響を受けながらも独特な文化が継承されていて、クリスマスもまた独特な習慣があります。今回は、フィリピンのクリスマスを満喫できる7つの豆知識をご紹介します。
フィリピンのクリスマスを超満喫できる7つの豆知識!
1. クリスマスの時期
フィリピンのクリスマスは宗教的な意味で12月16日~1月6日までとなります。そしてクリスマスを感じられるのは準備期間を入れると9月から2月頃までと約半年間も続きます。常夏のフィリピンでは12月でも暖かく、ホワイトクリスマスに憧れるフィリピン人はとても多いです。9月に入ると、クリスマスマーケットが姿を現し、10月にはイルミネーションが飾られ、11月のAll Saints Day(フィリピンのお盆)の後から徐々に盛り上がりを見せ始めます。12月16日(待降節というキリストの降誕を祝うクリスマスまでの準備期間)が始まり、さらに盛り上がりを見せます。それが2月頃まで続くのです。期間が長いのでクリスマスを味わえるチャンスが多いですよ。
2. 現地の人にとってクリスマスとはどんなものか
フィリピン人はパーティーなどのお祭り騒ぎが大好きですが、フィリピン人にとってクリスマスは一年の中で一番大きなイベントで特別な意味を持つものです。国民の9割以上がキリスト教であるため、イエス・キリストの誕生日でもある12月25日のクリスマスは国を挙げたとても大事な日です。近年はハロウィンも盛り上がり傾向がありますが、やはりクリスマスに勝るイベントはありません。お正月よりも大切にしています。
3. クリスマスのときに食べる食事やデザート
▼Lechon(レチョン)
クリスマスに欠かせないのは、鶏肉の丸焼きではなく豚の丸焼きです。フィリピンではお祝いの席 によく登場する料理です。鶏の場合は、Lechon manok (レチョン マノック)といいます。▼Puto Bungbong(プトブンボン)
バナナの葉に包んだり、竹筒に入れて蒸したお餅のようなお菓子です。お餅は紫色に着色されてい て、ココナッツに砂糖やゴマが乗せてあり、なんともフィリピンらしい伝統的なクリスマスのデザートです。▼Bibingka(ビビンカ)
ココナッツミルクを使ったパンケーキです。こちらもバナナの葉に包んで焼きます。現在は一般的 なお菓子として食べられていますが、クリスマスのデザートでビビンカは外せません。紫芋を使っ たUbe Bibingka(ウベビビンカ)もあります。
4. 現地の人の過ごし方
クリスマスが近づくと会社や友人、コミュニティーなどのクリスマスパーティーが次々と開催されます。クリスマス当日は家族で過ごすのが一般的で、海外へ働きに出ている人や家族と離れて暮らしている人々が一斉に帰省します。しかし、いろいろな事情で帰省できないフィリピン人も多く、家族とクリスマスを過ごせない寂しさから涙を流している人もいるほどです。日本では12月24日のイヴがメインで、夜に恋人や友人と過ごすことが多いですが、フィリピンでは当日の25日に家族と祝うのが一般的です。食事をしながら歌やダンスをして楽しむのがフィリピンスタイルです。そして信仰心の強いフィリピン人たちは25日の教会のミサに家族で参加します。
5. クリスマスに開催されるイベントの特徴
▼Simbang Gabi(シンバン・ガビ)
12月16日から12月24日までの9日間にカトリック教会で行われる早朝ミサのことです。朝の4時頃に行われるにもかかわらず、多くの人々が集まります。日本ではそんな時間には見られない光景かもしれません。▼San Fernando Giant Lantern Festival (サンフェルナンド ジャイアント ランタン フェスティバル)
毎年12月にパンパンガ州にあるサンフェルナンドで開催されるランタンフェスティバルです。パレードとコンテストが行われます。パロルという星型のランタンは、キリストの生誕を知らせたベツヘレムの星(クリスマスの星)を象徴しています。カピスという貝殻が材料に使われており、中に入っている電球が光を通しとても美しいです。紙や竹、プラスチックなども使用されています。大きさは様々で小さいものから1m程のものがあり買うこともできます。フィリピンの伝統的なフェスティバルです。▼プレゼントを贈る・貰う
フィリピンではプレゼントを贈ることもイベントの一つです。自分の家族や親戚以外にも、キリスト教では二ノン(代夫)・ニナン(代母)という洗礼を受けた人の後見人が、その子供達にプレゼントを贈る習慣があります。相手が大人になっても贈るのがフィリピンスタイルです。日本のクリスマスプレゼントといえば、事前にサンタクロース(親)にお願いしてあったものが25日の朝に届いているというものですが、フィリピンでは家庭にもよりますが基本的にサンタクロースからプレゼントを貰う習慣はなく、クリスマスパーティーなどで交換したプレゼントや親戚から事前にもらったプレゼントをクリスマスツリーの下に置き、25日の朝に開けます。
6. 日本人がクリスマスに現地へ訪れた時のおすすめの過ごし方や観光地
12月にフィリピンを訪れる際におすすめなのは、首都のマニラ・セブ島・バギオをおすすめします。それぞれの楽しみ方をご紹介します。
▼マニラ
フィリピンの首都のマニラは日本でいう東京なので、大きなショッピングモールや飲食店などがたくさん楽しめます。またランタンフェスティバルに行く際は、マニラに拠点を置くとパンパンガ州のサンフェルナンドにも行きやすいです。 ※サンフェルナンドという地名は複数あるのでご注意下さい。▼セブ島
日本では考えられないことですが、クリスマスに海で過ごせます。サンタクロースがサーフィンしているかもしれませんよ。他には観光名所でもあるサントニーニョ教会でミサに参加できます。カトリック教徒でなくても参加できますよ。▼バギオ
常夏のフィリピンでも、バギオは比較的涼しい地域のためバケーションに人気の街です。クリスマスは涼しく過ごしたいならバギオです。
7. 訪れる際に気をつけること
フィリピンはクリスマスになると休業するお店が多いので、気になるところは事前に確認しておくと良いでしょう。またクリスマスシーズンに限らず、フィリピンは治安の悪さでも有名です。イルミネーションなどに気が取られてしまっていたりすると、狙われやすくなるので持ち物には十分に注意して下さい。夜は一人で歩かない・知らない人に声をかけられても相手にしないなどの自己防衛もしっかりとしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
フィリピンではクリスマスは家族との絆を深める日でもあります。祈りを捧げたり、暖かい気候でクリスマスを迎えるなど、日本のクリスマスとは違った考え方や環境でクリスマスを味わうことができます。アジアの中でもクリスマスを一番良く知っているフィリピンで、ぜひ過ごしてみて下さいね。
フィリピンのクリスマスを超満喫できる7つの豆知識!
1. クリスマスの時期
2. 現地の人にとってクリスマスとはどんなものか
3. クリスマスのときに食べる食事やデザート
4. 現地の人の過ごし方
5. クリスマスに開催されるイベントの特徴
6. 日本人がクリスマスに現地へ訪れた時のおすすめの過ごし方や観光地
7. 訪れる際に気をつけること