中国人と一緒に仕事する上で必ず知っておくべき8つのコツ

近くて遠い存在に思える中国。お隣とはいえ外国ですので、一緒に仕事するとなると、色々なバリアを取り払うことが何よりも必要です。そこで今回は、長年中国に住んで仕事をして来た筆者が、中国人と一緒に仕事をする上で絶対役立つ8つのコツを伝授致します。

 

中国人と一緒に仕事する上で必ず知っておくべき8つのコツ

 

1. メディアの報道に惑わされない

中国に行った事が無い方にとって、マスメディアの報道は大きな情報源ですよね。昨今の日中関係は、ぎくしゃくしているので、報道内容にもそれが現れています。市井の中国を知る筆者にとっては、ちょっと違和感があります。中国の大部分の人たちが反日なのではないかと思われている皆さんが多いのではないかと思います。余り心配する必要はありません。現代の中国の人たちも、我々日本人とそう変わらない日常を送っています。仕事でプレッシャーを抱え、子供の教育に悩み、住宅ローンを抱え、年老いた両親の老後を心配しながら、夢を持って生活されています。日本に対する政治的な想いを持って毎日生活している訳ではありません。マスメディアの報道は、中国の人たちの日常を報道しきれているとは思えません。先ずはあなた自身で感じてみることが重要なことです。

 

2. 胸襟を開く

中国の皆さんにとっても、日本人は隣人だけど、ちょっと遠い存在だと思っています。もしあなたが中国で仕事をするとしたら、中国の場を貸して頂き仕事をさせて頂くんだという気持ちが必要です。日本に来た欧米人が、日本語を一切話そうとせずに、英語でしか会話しないと想像してみて下さい。一方で「コニチハ!ワタシハ・ジョニー・デップトイイマス。ドゾヨロシク!」とたどたどしいけど日本語で自己紹介する欧米人も想像してみて下さい。後者の欧米人の方が、前者の欧米人よりも親しみが沸きませんか。我々も同じですよね。中国で仕事をするのですから、少しでも中国語を話してみましょう。「您好!我叫Johnny Depp.请多关照!」と言ってみましょう。発音は下手でも良いんです。たどたどしいし、発音間違っているからと躊躇する方が多いですが、逆なんです。たどたどしくて発音下手だけど、頑張って中国語を話してくれているよ、という評価になるのです。

 

3. 面子を大事にする

中国の人たちは面子を大事にします。これは日本人の捉え方を超えています。日本人だって面子をつぶされたくは無いですが、日本人が思うよりも面子の価値が重いのです。ですから、面子を大事にしてあげることが必要です。日本の職場では当たり前によく行われている「叱る」という行為ですが、この行為が一番面子をつぶされたと思われてしまう行為にあたります。部下に指導をするだけなら良いのですが、「叱る」必要がある場合は、必ず職場の全員の前で行わず、別室でマンツーマンで行いましょう。

 

4. 日本の価値観を押し付けない

日本のことわざにも「郷に入らば郷に従え」という考え方があります。もし中国で仕事をする場合は、やはり中国の慣習に従う必要があります。つまり日本の価値観でのみ仕事をしてはいけません。日本人が中国で仕事をするのですから、日本の良さを出すことも求められるのは当たり前ですが、日本で当たり前なことも、中国では当たり前ではないと想いを致すことが求められます。例えば残業。定時が17時でも、日本なら二時間三時間の残業は日常的。でも、中国では定時は定時。部下が17時で帰宅するのは当たり前なんです。日本の当たり前は、中国でも当たり前ではないと知る事が大事です。

 

5. 習慣的に日本人だけでまとまらない

職場では日中で仕事をしていても、職場と関連したオフタイムでは日本人だけで集まることがあります。例えば、昼食の時間。日本人だけでまとまって日本食を食べに行く。日本人の傾向として、どうも集団で行動をしようとする傾向があります。職場は日中、又は多国籍なのに、昼食では日本人だけで習慣的に行動することは、できれば避けたいことです。バリアフリーな環境を作ることが、あらぬ不信感をもたれないこつです。職場と同じで、日中で、多国籍で昼食を取る方が、コミュニケーションは円滑になります。

 

6. 目標をはっきりする

日本人の仕事の範囲とやり方は、一般的には広いのではないでしょうか。自分の仕事の目標と範囲があっても、チームで仕事をしますし、上司や部下、同僚と後輩、助け合って仕事をしますよね。つまり自分の仕事の範疇を超えても仕事をする国民性があります。ですが、中国の人たちは、自分の仕事しかしない国民性と思って頂いた方が良いと思います。これにはいくつかの理由があると思いますが、やはり共産主義国家でちょっと前まで企業は全て国営だったということと、余りにも人口が多い事が言えるのではないかと思います。つまり生産性と効率性を重視されない企業運営の歴史が慣習化されてしまったという事と、人が多いので、自分の仕事を他人に取られたくないと思う心理の存在です。ですから、自分の仕事の範疇を超えて仕事をしない傾向があります。他人に仕事を教えたがらないので、チームワークで仕事をするのが苦手です。そういう国民性を理解しないで、日本的なファジーな指示をしていると、仕事がうまく回りません。明確な目標を与えて指示をすることが求められます。その為には、その目標の意味をしっかり理解される事も必要になります。言わなくてもやってくれるだろうという日本的な思考は取り去って下さい。

 

7. きちんと評価をする

目標を明確に指示したからには、成果も明確にする必要があります。日本人は自分の給与額を他人に開示することは慎む国民性ですが、中国の人たちは平気で自分の給与明細を見せ合ったりします。ですから、自分の給与が他人よりも多いのか少ないのかに敏感です。それは自分の評価が高いのか低いのかに当然直結しています。目標を明確に示すことと、その目標の達成度を明確に評価することが求められます。自分の意思を明確に表現する国民性ですから、評価に対する不満もストレートに来ます。人事上のトラブルを回避する為に、日本以上の明確な評価が求められるのです。

 

8. 女性を差別しない

男女は本当に平等な国です。日本の様に掛け声だけでなく、本当に平等に仕事をしています。ほとんどの国民が共稼ぎですから、仕事も平等なら、家事の分担も応分にしています。女性なんだからという日本的な尺度は禁物です。女性にもきちんと仕事を与え、目標達成に向けた指示をし、きちんと評価をしてあげることが日本以上に求められます。女性の職業意識は日本よりも高いので、戦力として有効活用することが大事です。日本でも求められている事ですが、中国では当たり前に現実化されている事を理解しておいて下さい。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?
外観だけを見ていると日本人と変わらない亜細亜の隣人ですが、中身はかなり違います。とはいえ、数千年前から交流のある隣国です。経済や政治の状況は度外視して、旧友としてお互いレスペクトする関係で仕事をすれば、相乗効果でより良い結果が生まれる

 

中国人と一緒に仕事する上で必ず知っておくべき8つのコツ

1. メディアの報道に惑わされない
2. 胸襟を開く
3. 面子を大事にする
4. 日本の価値観を押し付けない
5. 習慣的に日本人だけでまとまらない
6. 目標をはっきりする
7. きちんと評価をする
8. 女性を差別しない

 


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